月別アーカイブ: 2015年4月

御幸毛織・マスターシードコットンで仕立てるコットンジャケット

御幸毛織は日本の最高品質のスーツ、ジャケット、パンツ生地を作る生地ブランドとしておじさん世代でも知らない人が多くなってしまったかも知れませんが、おそらく50代、60代の方からすると、御幸毛織で仕立てたオーダースーツなどは手が届かない、いわゆるいつかはクラウン的な憧れ、垂涎のスーツ生地だったのです。
日本製服地は、どうしてもイタリア製、イギリス製という舶来の高品質、ブランド力のある生地メーカーに押されがちなところもあり、オーダー服地としても若干さみしげなところもあるのですが、この御幸毛織だけは頑張っています。
とくにこの春夏シーズンおススメなのが、マスターシードコットンと名付けられたコットン生地で、これは、ジャケット&トラウザーズに収録されているのですが、綿花の女王と言われる「シーアイランドコットン」とその強さに定評のある「ピマコットン」の交配品種のコットン繊維より作られたもので、「シーアイランドコットン」の光沢感、肌触りの良さと、「ピマコットン」の強さを合わせもったスーツ、ジャケット、スラックスのすべてのオーダーアイテムに適したコットン生地となります。
このマスターシードコットンは、御幸毛織の親会社となっている東洋紡とアメリカのニューメキシコ州立大学との共同開発によって生まれた、目付220gととても軽いコットン生地となっています。

コットンジャケットとベスト

ベストの高い人気はここ数年のもので、それはブリティッシュスーツ的3ピーススーツのカチッとした正統的スーツが注目を集めたからか、それともクールビズ傾向のため、ジャケットのかわりになにか上に羽織るものが気分的に、暖かさを確保するために必要だったのかは、オーダースーツ業にたずさわるものとしてもはっきりと断定することはできないのですが、これはベストをジレと言ったり、ウエストコートと言ったりする呼び方が広まっているほど。
確かにベストは、ジャケットといっしょに着るとそのコーディネートの効果はなかなか高く、差し色的なオッドベストのレイヤード効果は利用すべきです。
オーダーベストというところからは、ジャケットと一緒に仕立てていただくというオーダーが増えてきており、特にコットンで仕立てるジャケット+ベストのコーディネートは、ボトムスに多くの素材、デザインのものを選べるという点で、注目すべきアイテム。
春夏シーズンには、アングル丈の半端丈のパンツや、デニムパンツ、ビジネス用に着るならサマーウールというのも十分、ご選択いただく範囲内の素材です。
オーダーで仕立てるコットンジャケット+ベストは、同じ生地で仕立てたり、色違いで仕立てて組み合わせる、カジュアル色の強い着こなし用オーダーもお選びいただけます。