アイリッシュリネン

アイルランドで作られた亜麻を原料とした繊維を使って織られた織物を「アイリッシュリネン」といい、その光沢感と手ざわりの柔らかさから、リネンの中でも世界で最高の品質と評価されているもの。
西暦1500年代の宗教革命の頃、ベルギー北部フランダース地方のリネン生産に関わる技術者が、多くアイルランドに移り住んだことからアイリッシュリネンの歴史は始まります。
リネンは通気が良く、湿気を調整してくれる夏の快適素材。また、カビや雑菌の増殖を抑える効果は、昔からリネンがキッチンまわりで用いられていることが、その効果の高さを証明しています。
夏シーズンには、快適なリネンスーツ。オッドパンツとして仕立てるオーダーパンツなら、あまりタイトでなく少しゆったりめに風通しを良くしたリネンパンツ
パンツがダーク調なら、選ぶリネンジャケットの色は、明るめ無地やストライプ柄など、リネン特有の色の風合いも楽しげです。

現在のアイリッシュリネンは、亜麻の生産から始まる製品としてのリネン製造工程のうち、織り上げるという工程のみが行われており、フラックスといわれるリネンの生産段階でいえば草の状態の栽培は、主に農業大国フランスに、その紡績はベルギーで行われています。

アメリカ南北戦争時、自国生産が滞ってしまったコットンの代わりに輸入されたことで、その品質の高さが世界的に認められたアイリッシュリネン。厳密な意味で、当時の100%アイルランド産、アイリッシュリネンとは若干製造の過程が異なってはいますが、現在に引き継がれた伝統と技術は間違いなく世界最高レベルのものとして、英国王室御用達となるスペンスブライソンを筆頭とした、「アイリッシュリネンギルド」のメーカーが高い品質のアイリッシュリネンを世界に送り出しています。

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