サーモスタット機能を持ったリネンは四季を通じて快適な素材

リネンといえば夏素材と思われがちですが、夏はこもった熱を放射し、冬は繊維に含む空気が体温で温まり暖かく包み込んでくれる。
それは熱伝導率の高さが生むモノで、ウールの約5倍・シルクの19倍も優れている。
こういったことからヨーロッパではサーモスタット機能と呼ばれているようです。
ちなみにサーモスタットとは簡単にいうと温度調節装置。
エンジンにも家電にも付いているようなもので、設定された温度以上に達すると下がる機能が働き、設定された温度以下になると上がる機能が働くといった具合です。
春でも秋でも快適な状態にしてくれるのは、まさにサーモスタットと同じような働きがリネンにもありますよね?
快適な体温調節をしてくれることでリラックス効果が得られるので、肌着や寝具に使われてきて、多くのホテルがリネンを使っています。
リネンで心身ともに快適な状態に。

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やっぱり夏素材といえばリネンだと思わせてくれる

高温多湿でジメジメっとした日本の夏には、通気性が良く吸水性・吸湿性に優れ、汗をかいても肌に張り付かない”リネン“素材がお薦め。
綿の4倍とも言われる吸水性により、水分を吸い取り発散してくれるので雑菌の繁殖も抑えられる。
とっても清潔な素材。
生地表面にネップと呼ばれる糸の玉のようなモノが繊維に混ざっていることがあるのですが、これは麻特有の自然な味。
やっぱり夏には欠かせない素材で、着心地が良く昔から寝具やパジャパなどに使われていた理由がわかる。
「シワのなりやすさ」はたしかに気になる性質だけれど、シワのお洒落があるのは間違いない。
長時間・連日の着用は避ける・スチームアイロンで好みのシワ感に、など麻を愉しむテクニックを参考までに。

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リネンコットンやブレンド素材の混紡率に注目してみる

コットンもリネンも植物の繊維で共に吸湿性と耐久性に優れた天然の素材。
異なる2つの素材を掛け合わせることによって機能性や生地感が独特なモノになって楽しいのです。
リネンはペクチンと呼ばれる汚れをはじく成分が含まれている為、汚れが付きにくく落ちにくい。
染料で染めにくく比較的に色落ちしやすいので、発色しやすいコットンを混ぜ込むと、良さが引き立つのです。
リネンコットンは混ぜ合わせる割合によって生地感や風合いが違ってきます。
綿の割合が多ければシワが気になりにくく型崩れに強い、麻の割合が多ければ程良いシャリっと感と風通しの良さが際立ちます。
その他のブレンド素材も同様に素材の割合によって性質が微妙に変わるので、面白いポイントです。

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リネン素材の丈夫さが生む独特な風合い

天然素材のリネンは独特な上品さそして実用性に優れています。
「水分を素早く吸い取りそして発散する」といった吸水性・発散性や外に熱を逃がす特性があります。
高温多湿な日本の夏に最適な素材なのです。
そして非常に丈夫だということも忘れてはいけません。
なんと綿のおよそ2倍の強度があり、水に濡れると強度が約60%上がり、使い込まれたリネンは独特な風合いが生まれ、それが魅力となっていきます。
ベッドやテーブルなど生活用品に使われる所以です。
そしてもう1つ。
抗菌性が高いという事です。
最も汚れを落としやすい天然繊維。
神聖な場である天皇が即位される時に使われる衣服にも使われ、それは徳島の三木家だけが栽培を許されているのです。

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江戸時代以前は1年中、麻素材が大活躍

実は麻(リネン)は一年中通して着ることが出来る素材で江戸時代に木綿が入ってくるまでは一般の人々の衣服の原材料となっていました。
麻=夏専用のようなイメージになったのは着物文化の影響だと言われています。
麻素材の着物は夏専用だからです。
夏に最大の魅力を発揮するのは間違いありませんが、それだけではないのです。
傷みに強く繊維の中に含まれる空気が多く冬でも暖かいなど実際は年中通して着用可能な素材なのです。
ただ真冬に麻はちょっと抵抗があるし、日本の美しい四季を意識するのはお洒落にとって大事です。
そこでブレンド素材(混紡素材)です。
リネン×ウールのように何か足されることで秋冬でも違和感なく着用できる素材になります。
ウールが入る事によって麻のサラサラした感じがなくなり、秋冬でも抵抗がなくなると思います。
混紡素材のリネンジャケットは大変使い勝手が良く便利なのです。

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アイリッシュリネンの代名詞スペンス・ブライソンで品質の高さを感じる

細番手の糸を紡いで作った素材を総称し、アイルランド産のアイリッシュリネンは繊維が非常に細く独特な柔らかさと肌触りが特徴。
スペンス・ブライソンはアイルランドの大手メーカーで1891年に創業され、ヨーロッパ貴族から愛されてきました。
そしてこの「アイリッシュリネン」を名乗ることが出来るのは、「アイリッシュ・リネン・ギルド」と呼ばれる教会に登録されたメーカーのみ。
このような管理組織の基でアイリッシュリネンが生産されているのです。
雑菌が繁殖しにくいという衛生面的な特徴もあり、直接肌に触れるタオルやシーツなどバスルームや寝室などにも多く使われています。
それもそのはず、吸湿性や速乾性に優れているので、水回りなどいろいろな製品に加工される使い勝手の良い生地で、毎日使うタオルや衣類にはさいてきな素材でしょう。

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リネンの原料、フラックスの主要産出国

盛夏に大人気のリネン素材のスーツ、このリネンはフラックスという草から採れる麻の繊維です。
6月に1週間程しか花が咲かないとても儚い。
ロシアが最もフラックスを作っているのですが、効率や質を考慮すると、フレンチリネン(フランス)が代表的になっています。
その他にベルギーやオランダで栽培されています。
リネン素材は国際的に分業体制が整っていて、最高品質と言われるアイルランドのアイリッシュ・リネンも
フランスのフラックス畑で収穫されたモノをベルギーで繊維に加工している。
そんな良質なフラックス畑を持つフランスも、製品作りまで関わる産業は少なく、ベルギーやイタリアで行われているのです。
ちなみにリネンは農作物。
1回収穫すると土に栄養が無くなり痩せてしまうので、別の作物を育て地力が回復するのを暫く待つ必要があります。
こんなフラックスから生まれるリネン、そしてリネンスーツなのです!

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どの季節でもリネンジャケットを堪能したい!

リネンというと夏用のイメージがありますし、確かに涼しげでシャリシャリして冬はもちろん秋は厳しいかなと。
麻素材の着物は夏専用とされていた文化が影響しているようなのですが、リネンは夏限定の素材でもないのです。
美しい四季を意識しながらリネンジャケットを楽しむにはどうすれば良いのでしょうか?
麻100%のジャケットは夏場に向いていまさう、梅雨の蒸し蒸しジメジメした時期にもサラッとして気持ち良さが堪らない。
同じ素材でも厚手の麻ジャケットならばベストや重ね着を駆使して秋口にも対応出来るでしょうか。
100%ではなく麻と他の素材を混ぜたブレンド素材なら間違いなく3シーズン着用することができます。
「リネンウール」や「リネンコットン」など。
混紡素材のリネンジャケットを使い分けると、リネンの魅力を存分に堪能出来ると思います。

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日本で麻と品質表示できるのはラミーとリネンだけ

この季節になってくると麻製品が様々なショップで見かけるようになりますね。
麻素材と呼ばれるモノには「ヘンプ」「ジュート」「ラミー」「リネン」とあるのですが、日本で”麻”と品質表示できるのは「ラミー」と「リネン」です。
大まかに言うとラミーは光沢感があり、リネンはマットな感じ。
リネンはスパンで糸が紡績されることが多く糸を分解するのが難しいので、それが生地の耐久性に繋がります。
歴史を辿るとリネンは上流階級を中心に4000年程前からヨーロッパで使われ、ラミーは6000年程前から日本やアジア諸国で使われていました。
ラミーで作られる近江上布や八重山上布は伝統工芸品として指定されていて、その品質の高さは素晴らしい!
丈夫で吸湿性に優れ防カビ・臭いがこもりにくい麻繊維、日本にピッタリな繊維・生地だと思います。

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高温多湿の日本で麻素材が愛用されたワケとは

日本には梅雨があり、その先に待っているのは高温多湿な夏。
天然素材の中でトップクラスの涼しさを持っている麻素材ですが、蚊帳もかつては麻で作られていました。
ナイロンや綿で作られた蚊帳よりも体感温度が1,2度下がるそうです。
なんと古代エジプト時代から網やロープなど生活する為の道具にも使わて、もちろん肌着にも。
フランス語である「ラン」がランジェリーの語源とも言われています。
他の繊維に比べても保温性が低く、放熱し、快適な清涼感を与えてくれるのです。
汗ばんでも肌に密着せずベタベタ嫌な感じを受けない、高温多湿な日本で麻を日常生活に取り入れた先人達の知恵は合理的なのです。

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