麻・リネン

リネン・麻スーツ、リネン・麻ジャケット、リネン・麻パンツについて

着用時のほうが涼しいリネンの気化熱効果

| by pitty_linen | category 麻・リネンの特徴

リネンで作られたスーツやジャケットなどが夏用の素材と言われるのには、リネンが秋冬用といわれる一般に厚手で目詰まりの良い生地に比べ薄手であるということのほか、その高い吸湿性を持つことによります。
もちろん、リネン素材着用時に暑い直射日光を防いでくれる、着るものが少なくなる夏シーズンに、物入れがわりにポケットのついた薄手リネンジャケットを着るという使い方も良く聞きます。
リネンスーツなどリネン素材にある吸湿性は、衣服内の湿気を外部に逃がす性質のことで、その際に生じる、いわゆる「気化熱を奪う」という作用が、リネン素材を身につけている着用者に涼しさを感じさせることになります。
この気化熱を奪うことで、涼しさを得ることは、古くから夏の昼下がりなど日常的に行われてきた、「打ち水」も同じ効果を狙ったもの。玄関や庭などに打ち水をし、その水分が蒸発するときに、周囲の熱を奪う気化熱が気温を下げてくれるもの。
また、「風呂上りには、急に体が冷えるから、風邪を引かないように・・」は、単純に風呂上りからの寒暖差に体がついていかないということよりも、身体についた水分が湯気となって蒸発することで、気化熱が奪われ体温が低下することを心配したもの。
リネン素材を着用することは、この気化熱を奪う作用を着ることで生じさせることになります。。

リネンにもあるネップ

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ネップは繊維や糸から製織される織物には避けて通ることができない、いわゆる織物の不具合なのですが、スーツ地のようなウールに出ると欠陥品、ネップツイードの代表とされるホームスパンやドネガルツイードなどの場合には、ネップという自然にできるこの不具合を大きな特徴としています。
このネップは、繊維の太さが違うことを原因として、製織するときに糸が絡まってできてしまったものなので、ネップができる経緯は欠陥でも、その自然にできたネップのもつ風合いから、素朴だとか、カントリー調だとか、手紡ぎ家内生産的なところから生まれた人の手の暖かみのある生地などと形容され、逆に好まれるところとなっています。
ただ、ホームスパンなどの場合と違い、リネンに出るネップも確かに天然素材ならではの自然な風合いを持つイメージがあるものの、あまりジャケットの目立つ位置に見えたりすると、ちょっと・・と抵抗のある人もあるかも知れません。オーダーで仕立てるリネン・麻スーツの場合には、生地の要尺に余裕のある場合には、ネップの出る場所などまで計算して作ったりもします。
ジャケットならできれば背面や、裾の目立たない位置や、見返し、縫込みなどに入れることができればまったく理想的ですね。。

リネンスーツが活躍する時期

| by pitty_linen | category リネンスーツ・ジャケット

重衣料といわれるスーツやジャケットは、そのスーツなどに使われる生地や仕立て方によってその着用時期が大きく左右されます。実際、スーツというアイテムはクールビズ傾向な各所の要請などからくるお仕事場環境の変化から、カジュアル化がすすみ、まずネクタイをしなくても済み、夏の暑い時期にはジャケットさえ脱いでもおかまいなし・・というのが盛夏の現状です。
この重衣料を着用するのに適したシーズンと素材の関係を考えてみると、以前なら春もまだ浅い肌寒ささえ感じる時期には、梅春ものなどといわれるモヘア混素材、ビジネススーツなどでは、薄手となるために生地の耐久性を上げるためにポリエステル混となったり、それでもなお高級感を求めたい方には、Super120’sなどの細糸で織られたスーツ地でも、ハリコシも強い高級服地ということになります。
よくリネンやコットンなどのカジュアル用素材で仕立てるオーダースーツは、少しもったいない・・という声を聞くことがないわけではありませんが、やはりオーダーで仕立てるリネン服地には、アイリッシュリネンをはじめ、イタリアにはアンジェリコ社の発色良いリネン生地。スペンスブライソンホーランド&シェリーのリネンなど、オーダーで仕立てるリネンスーツジャケットは一生ご愛用いただけます。

リネンスーツをアルパカ裏地でビスポークする

| by pitty_linen | category リネンスーツ・ジャケット

リネンを使って仕立てるスーツだからといって、裏地を特に盛夏用のものに限らなくてはならないということではないのですが、せっかくなら開放感のある裏地を使ってみたいと思う。プレタスーツだと、いくら値段が高価なものでも裏地まで好みのものを選ぶことはできないですが、これがオーダースーツで仕立てるリネンスーツなら裏地も選ぶことができる。
いろいろ考えてみたところ、今はあまり見かけなくなったアルパカ裏地はどうだろう。このアルパカという動物は、南米ペルーの高地に住む山羊の一種で、以前はそのすべりの良さから高級裏地とされていたのであるが、現在のポリエステル裏地やキュプラ裏地に比べると、このアルパカ裏地。決して滑りは良くないし、着心地が良いとはいえないものだった記憶がある。結局、まだ化繊としてのポリエステル裏地や、コットンから再生繊維として作られるキュプラ裏地などの品質が悪く、耐久性に問題もあったころの裏地であるということらしい。
リネンの天然素材に対して、獣毛アルパカを用いた、若干クラシックで不自由を楽しむ夏のジャケットというのも粋な気がするのである。普通に選ぶのならキュプラがいいかも知れないね。キュプラは、吸湿性にすぐれているし、耐久性も抜群、ただ、水分には弱いのでドライクリーニングが必須というのも、ジャケットの裏地として用いるには問題にはならない。

オーダースーツ Pitty Savile Row

リネンパンツのタテ縫いにアクセント

| by pitty_linen | category パンツ・スラックス

オーダーパンツでタテ縫いに装飾的なデザインを取り入れたいと思ったとき、まず思い浮かぶのが側章といわれるもの。これはタキシードなどフォーマルスーツにある礼装用トラウザーズにみるもので、タキシードジャケットの拝絹地(フェイシングクロス)と共生地で作られたり、側章専用の帯などが作られており、これらの帯をパンツの脇の縫い目に差し込むように取り付けられます。
リネンパンツには、ダブルステッチなど若干かっちり感が強くでる感じですが、ジーンズに見るこのダブルステッチは、装飾ステッチとしても効果的です。もちろん、シングルステッチで色糸指定というのもおしゃれ度がアップします。
総ステッチというと、ジャケットのものだけのように思われがちですが、例えばリネンスーツに総ステッチとする場合、フロントステッチでは、上衿・下衿・フロント・胸ポケット・腰ポケットのみのところ、これに肩線・フロントダーツ・背縫い線・ベント・袖山が加わり、さらにリネンパンツのタテ縫いにもステッチが入れられます。
特に手縫い風に入れられるピックステッチをリネンパンツのタテ縫いに入れると高級感があり、品良い色合わせでステッチ色を指定したりすれば、クールビズ用に涼しくかっこ良く過ごせるリネンパンツとしては最適アイテム。タテ縫いのステッチの入れ方でずいぶんパンツの雰囲気にも変化が出せます。

オーダースーツ Pitty Savile Row

羽織るリネンジャケットでクールビズ

| by pitty_linen | category リネンスーツ・ジャケット

環境省が唱えるクールビズは、確かに暑い夏にはジャケットを着ているのは不要で、しかも仕事の効率も悪く、エコな省エネルギー、節電や地球温暖化防止のために必要なことだとは思うのですが、いくらなんでも5月からというのはちょっとやりすぎな感じがある。
実際、例年の5月はいつもいつも寒すぎるクールビズの開始を各メディアでも湧かない実感の中で伝えてくれます。夏の衣替えというのは本来6月。
いつからこんなことになってしまったのかと、考えると、地球温暖化がクローズアップされるようになりそのために、30度以上の真夏日が連続何日、25度より下がらない熱帯夜が連続何日・・。たしかに、日本の夏は暑く湿気もたまらないもの。オーダースーツ店を商う店長がいうのですから間違いのないことですが、商売っ気を出して言わせてもらうのなら、日本の経済を上昇気流にのせることができない政治の一環として、夏には涼しく楽なかっこでお仕事しましょうよ・・、お金もかからないですし・・と、矛先をスーツ屋に向けているような気がしてしまうのは他のご同業スーツ屋さんからよく耳にするお話です。。
通りを歩いているホワイトカラーのサラリーマン。彼らは非力でも、スーツという伝統的衣服を着用し、ネクタイをすることで、人生の勝者的誇りを感じていたのではないだろうか・・。これが豊かな日本なら、ジャケットを着用し、汗をかかない素材の開発やより涼しく過ごすための方法を考えているはず。色気のない白シャツに紺若しくはグレーのパンツ、そしてノーネクタイ。スーツ姿ならかっこ良いホワイトカラーも形無しな感じ。
逆をいえば、彼らホワイトカラーのサラリーマンの本心はジャケットを着たいのではないだろうか。ジャケットなしで清潔感、まじめな社員を演じるためには、やはり白シャツにパンツは紺かグレーしかなく・・、そのちんけさときたら・・、かわいそうなぐらい。
気軽に羽織れるリネンジャケットリネンパンツもしくはコットンパンツ、ウールパンツなどビジネスパンツの組み合わせなど、もう少し清涼感+まじめなサラリーマンを演じる方法がないものか・・と、通りを歩く人を見て考えさせられてしまいます・・。

オーダースーツ Pitty Savile Row

リネン生地でサファリジャケット

| by pitty_linen | category リネンスーツ・ジャケット

学校の英語の教師に似合いそうなイメージが勝手にあるサファリジャケットの素材はリネンがいい。実際、学校の先生は必ずスーツ姿でなくとも良いらしく、体育の先生はジャージだったり、そうでなくとも軽装で教壇に立つ人も多かったような気がします。
サファリジャケットはハイカラなアイテムなため、教師の中でも英語の先生のイメージが強いのかも知れません。しかもなんとなく活動的で相手に好印象を持ってもらえそう。シックなリネンスーツならなおおしゃれ度が高いです。
基本は生成りといわれる薄いベージュボーンカラーオフホワイトで、シャツ衿で、本格的なものには肩章といわれるエポーレットが付き、なにより特徴的な胸左右、腰左右に付けられたパッチ&フラップポケット。身頃と共生地で作られたベルトが付けられており(飾りだけとなるハーフベルト、背バンドの場合も多い)、動きやすいように背中にはインバーテッドプリーツ。
シャツ衿で仕立ても軽く、裏地・パッドなども付けられないアンコン仕立てのため、羽織る感じで着ることができ、ループタイなどでタイドアップしてしまう様は抜群のセンスです^^
サファリはアフリカでする猛獣狩りのことを意味するので、素材は通気性、吸湿性の高いリネンやコットンなどが適しています。別名ブッシュコート、ブッシュジャケット。サファリジャケットと共生地パンツを組み合わせたものは、サファリスーツといいます。

オーダースーツ Pitty Savile Row

リネンスーツなど製品をお直しするときの注意点

| by pitty_linen | category 麻・リネンのライフスタイル

リネン繊維で作られたリネンスーツなどには多くのすぐれた点がありますが、長期にご着用いただくなかで、体型の変化や意匠的な部分で、若干の修正を加えたいような場合、その調整には注意が必要な場合があります。
リネンという素材は、その優れた吸湿性と通気性から夏、とくに盛夏には必須のアイテム。その生地は丈夫で、洗えば洗うほど柔らかくなり肌に優しいという性質を持ち、また雑菌の繁殖を抑える清潔感のある点でも、湿気が多く菌が繁殖しやすい梅雨から盛夏にかけて、また衣服を離れればキッチン回りに用いられる素材としても便利です。
反面、そのリネンで仕立てたジャケットリネンパンツの使い始めを考えると、一般にはそのリネン生地にはのりを含んでおり、シワになりやすいと必ずいわれるその生地質からもわかるように、伸縮性には乏しい素材。
例えば、袖丈詰めの場合、袖切羽の位置変更が必要な場合や、ジャケット胴回り、パンツウエストワタリ巾(モモ巾)など伸ばす場合に見えるミシン目のあとなど。新調後まだまもない製品の場合には、ほぼ目立たなくなりますが、時間が経過してしまっている場合や、特にパンツの裾丈を伸ばす場合などには、裾が擦れてキズになり汚れてしまった折り目等が簡単なプレスではとれず、汚れた折り目線が目立つというようなことになりがちです。
仕方ないといえば、それまでなリネン素材の性質ですが、良い品ほど丁寧に長く愛用したいものだと思います。。

オーダースーツ Pitty Savile Row

リネンのシワ感をだすシワ加工、ワッシャー加工

| by pitty_linen | category 麻・リネンのライフスタイル

リネンはシワがよりやすいものということから、ビジネスには向かないし、夏用ジャケットとして着るのにもシワ感が・・、と敬遠しがちな方も多いと思います。
実際、リネンスーツを一日着用後ハンガーにかけ、リネンスーツの様子をよく観察してみると、間違いなくしなやかさが特徴のウールで仕立てられたスーツのシワと比べ、はっきりと溝も深くシワがついてしまっているのがわかります。
ただ、このシワ感はリネンにしか出すことができない天然素材の大事な風合いのひとつ。コットンポリエステルナイロンなどにわざわざ凹凸となるシワをつけるシワ加工は、シワを強くつけた状態で染める、ポリエステルなど熱により変形する性質を利用して、シワ感を出す。ワッシャー加工は、大きなドライクリーニング機のような機械を用い、素材の凹凸感のあるシボをより高くさせ、シワ感を引き立たせる加工。
リネン生地特有の表面感を、わざわざ手をかけて他の素材で楽しむシワ加工。夏の暑い時期にはシワがあって当たり前のリネン素材を是非お楽しみいただきたいと思います。。
ショップなどでリネンに対してのシワ加工というのを見かけることがありますが、シワのよりやすいリネンにはじめからシワをつけてしまおう・・というところでしょうか。
しかし、このリネンのシワ加工は微妙で、ドライクリーニング必須。着用時にさえ寝押しでわざわざつけたシワが取れてしまいますし、アイロンなどかけたらきれいにプレスされてしまいます。
リネンは清潔感があり、着れば着るほど繊維が柔らかくなる性質を持っているので、長くご着用いただくことで、多くの風合いを楽しめます。

オーダースーツ Pitty Savile Row

黒のリネンスーツをフォーマルスーツにする

| by pitty_linen | category 麻・リネンのライフスタイル

最近のフォーマルスーツの傾向として思うことは、特別に礼服地というものにこだわらずに、お祝い事ならば光沢感のあるもの、弔事なら当然この光沢感を抑えなくてはなりませんが、程度の良いオーダーブランド服地などで作る人も増えてきたような気がします。
これがその昔なら、カシミヤドスキンドスキンといわれる微細に起毛した厚地、ふかふか感のあるフォーマルスーツ専用素材があり、それが今では比較的フラットでさらっとした生地感のタキシードクロスに変わったとはいうものの、日本的略礼服コーナーというものがありました。
このフォーマル用生地の用い方から、少しずつ崩れてきたのでしょうか・・、盛夏用にはその涼しさを追求し、そのジャケットのシルエットも肩パッドや芯地・付属を省いたアンコン仕立てというものも見かけるようになりました。
更に真夏用ということになると、ウールには透け感のある御幸毛織のシャリックや織りの粗いトロピカルポーラなど。更に素材そのものに涼感を求めることになると、黒のリネンスーツをフォーマルスーツにということになるのだと思います。
不思議なもので、盛夏用フォーマルにはリネンをご指名になる方が多く、黒無地のコットンスーツという選択肢をみないのは、コットンのカジュアル感の強さのため・・、しかしリネンも十分カジュアル素材。コットンがあまりにも身近な服地すぎ、フォーマルには雰囲気的に向かないという意識があるのかも知れません。
黒のリネンで仕立てたブラックフォーマル。ちょっと魅力的でぜいたくしても手に入れたいオーダーアイテムです^^

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