高温多湿な日本でリネンジャケットを

この暑さは一体いつまで続くのでしょうか?
とても暑くてシメジメとした湿気な日本で過ごすにはリネンがぴったり合うんです!
吸水性や速乾性に優れ、繊維の中ではかなり涼しく、体の熱を外へ逃がしてくれる。
そんな麻素材のモノは古代エジプトやギリシャローマでも愛用され、高貴な人達も好んで着用していたようです。
ですが、麻は夏だけに優れた素材ではなく、実は繊維の中に含まれる空気量が多いので、保湿性が高くインナーとして着ると暖かいんです。
年中通用する性能でありながら、洗うたびに繊維が柔らかく味が出てしなやかな肌さわりになっていきます。
地球が生み出した天然繊維に感謝しなければいけませんね。

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天然繊維ならではのネップの風合い

麻素材の製品を見てみると、繊維が固まっている箇所があります。
それは繊維同士が絡み合って出来た、糸が生地表面に出たものでネップと呼んでいます。
他の生地にはない特徴で、これは麻特有の自然な風合いとなっています。
天然素材であるが故にお手入れに気を使わなければいけません。
なにか特別なことをするというよりは、濡れたままにしたり何日も連続で着ることを避けたり…。
リネンの生地を見ると分かるように、染まっていない白っぽい部分と色が染まっている部分があります。
それは麻の繊維が内部まで染料が浸透しにくく、完全には染まりきらないことでそのような風合いになっている
のですが他の繊維に比べて色移りしやすいので洗濯する際には注意が必要です。
ですから洗濯表示をきっちり見ることが重要!

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リネンを改めて知る

総称して呼ばれていますが「麻」と「リネン」と「リンネル」は同じようで別物です。
リネンやリンネルは亜麻を表し、麻は植物繊維の総称で、そこにはリネンやラミーやジュートやヘンプなそ他の繊維も含まれています。
約8000年も前から使用されている最古の繊維で、主な生産地はフランスやロシアなど比較的寒い地域で育ちます。
日本ではどうかというと、江戸時代には種を薬に、明治から昭和にかけて繊維に使うために栽培されていました。
だんだんと発達してきて、化学繊維が台頭してくると1960年代の半ばに需要が減ってしまいます。
とはいっても最古の天然繊維は素晴らしい特徴を持っているのも事実です。
コットンの約2倍・ウールの約4倍の強度を持ち、さらに水を吸うと増します。
吸湿性や発散性も他と比べて優れています。

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忍者は麻を使って修行していた!

古くからヨーロッパで親しまれ日本でも欠かせない天然素材になっている麻ですが、忍者はその麻を使って訓練していたようです。
その内容とは「麻の苗木を毎朝飛び越える」というものです。
成長が早い植物で4ヶ月程度で3mほどの背丈になり、だいたい1日で3cm成長しているということです。
なのでジャンプ力が1日3cmずつUPしていき、最終的には3m跳べるようになっているというわけです。
まぁ本当にジャンプ出来たのか分かりませんが、人間離れした様々な技を習得している忍者なら、それに近いジャンプ力はあったかもしれませんね。
こんなところで麻の成長速度が利用されていたんですね。
服部半蔵もそんな訓練をしていたと思うと、ちょっと面白いですよね。
って本当に色々な場面で活躍していますし、衣類も寝具もそうですし、やっぱり綿や麻みたいな天然素材っていいですよね。

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麻の万能性は素晴らしい!

麻にもいろんな種類があり、日本で麻繊維として使われているのは質の良い繊維になるリネンやラミーが一般的です。
夏のカジュアルジャケットには欠かせない素材になってきましたし、その風合いは独特でとても惹かれるものがあります。
なにがそこまで特徴なのでしょうか。
吸湿性に優れていて、繊維が伸びにくく硬いので汗をかいても肌に張り付かないので快適な過ごすことができます。
吸い取った水分を外に発散してくれるので、カビや雑菌などの繁殖も防ぎ清潔に保たれます。
使うほどに肌になじみ疲れ・ストレス軽減させるのでヨーロッパでは寝具などに、森林の消防ホースやスイスでは船のロープにも使われていた。
もっと歴史を辿っていくとミイラの包帯としても利用されていた歴史を持っているし、ワインのグラス拭きにも。
ほんとうに色んな場面で活躍している!

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梅雨時期に大活躍するリネン素材の正しい洗濯方法

天然素材の中でも実用性や機能性が抜群なリネンですが、だからこそ手入れを慎重に且つ正しい方法でやらなければいけません。
中性洗剤もしくはぬるま湯で洗う。
脱水はしない。
日陰で干す。
霧吹きなどで濡らしながらアイロン掛けする。
この4つの工程を守って頂くと、長持ちしたりより清潔にリネン素材を使うことができます。
もし黄ばみが出てきてしまった場合には、漂白剤を使いましょう。
全体的に広がっている場合は液体のもの、部分的なところには粉末のものが良いでしょう!
ただし頻繁に使うと繊維にダメージを与え生地を傷める原因になったしまうので控えた方が良い。

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リネン素材を日常生活に取り入れる

麻素材が夏に人気があるのは、水分の吸湿や発散に優れているので、
すばやく吸い取り肌に布などのベタつきを防ぎ、肌に触れたときサラッとした清涼感を与えてくれます。
夏物の衣料はもちろん、タオルやバスローブなど色んな用途に使われています。
また柔らかさがたまりません。
使い込めば使い込むほど柔らかさや、麻本来の味がジワジワと表れてきます。
汚れが付いてしまっても心配はありません。
簡単な洗濯で落とせますし、繰り返し洗濯をしたとしても、そこに柔らかさがプラスされるのですから。
世界の一流ホテルがタオルやシーツに真っ白なリネン素材を使用するのは、こういった清潔さがあります。
清潔感を求めたい場所にはリネン素材のモノを置いておきたいですね。

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専用のリネン室まであった時代

その昔ヨーロッパのホテルなどで使われているテーブルクロスやナプキンは高価なモノでかなり大切にされていました。
それもリネン専用の保管庫まであったほどです。
いまでも格式高いホテルではその名残があったりします。
リネンを汚さないのが最高の作法だったので、長けている人は親指と人差し指を器用に使って、食事することが出来た。
17世紀以来フランスでは、白いリネン類が必要不可欠で、それも当時の礼儀作法書なるものが推進していたから。
というのも当時のパリの水は汚染されていて、綺麗な白い下着をたくさん持ち、着替え清潔感が保持たれると考えられていた。
だからこそ白い下着類が大流行したのです。というか社会背景があったからこそ、という感じでしょう。
当時、最高品質だったのはオランダで漂白された布でした。
優れた漂白技法があり、水に恵まれていたからだ。
このように今も昔もリネンは生活に欠かせない天然素材だったことがわかる。

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麻から見る見る日本文化

縄文時代の遺跡からはなんとの種が発見されていて、縄文人には糸を作る技術を持っていました。
特に防寒着として重宝されていて、縄文土器の模様にも麻の縄が使われています。
食べたり燃料として利用していて、大昔から麻は生活に密着してうたんです。
飛鳥時代からは「麻」が人名に使われるようになっていきます。
よく時代劇なんかで出てくる公家の一人称にも「麻呂」と”麻”がありますね。
縄文時代から衣食住に密着してきたので”麻”は、地名や人名にも使われだして、さらに人々の生活に馴染んでいる。
江戸時代はとてもエコな生活をしていたようです。
麻の着物がダメになったら、雑巾になって、麻紙になって。最終的には障子に姿形を変え、今で言うリサイクルしていました。
なんとも興味深い天然素材ですよね、麻って。

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アメリカでブレイクしたアイリッシュ・リネン

リネンの中でもアイリッシュ・リネンの品質は一目置かれている存在です。
産地はアイルランド。
アイルランドでリネン作りが盛んになったのは、宗教改革のころになります。
宗教問題によって、リネン技術者が大量にアイルランドに移動したのがきっかけで、その後上質なモノが作られるようになりました。
そして世界的に有名になったのはアメリカ南北戦争。
国内でコットンの生産が出来なくなったアメリカは、コットンの代わりにアイルランドから大量に輸入しました。
品質が良かったので非常に評判がよく、アイリッシュ・リネンはアメリカで幅広く使われるようになりました。
ですがしかし今の原産国はフランスやベルギーやロシアが主で、紡績でもアイルランドは力がなくなってしまった。
アイリッシュ・リネンは品質が保証されたブランドの名前ということで、アイルランド産のリネンということではなくなっています。

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