アンコン仕立てで着るリネンスーツ

アンコン仕立てのジャケットというと、なにか薄っぺらく立体的に仕立てる胸のボリューム感とか、ウエスト位置で絞ったシルエットが裾にかけてフレアするオーダーらしいドレッシーなシルエットからはかけはなれてしまう感じがしてしまうところですが、オーダーでお仕立ていただくアンコン仕立ては、もちろん肩パッドがないので、着心地感は楽、洋服を立体的に形作るための芯地、付属類は本当にごくわずかな量のみを残し、あとは裁断でテーラードなシルエットを構築します。
このアンコン仕立ては、ここ数年スーツ、ジャケットをカジュアル服の一つのアイテムとしてご着用いただく傾向もあることから、春夏シーズンのみならず、秋冬シーズンにもとても人気のあるジャケットモデルとなっています。
ナポリクラシコのジャケットスタイルも本来は、春夏シーズンに向いた軽いデザインとして、裏仕立ても専用のカバーオール仕立てといった、ほぼ裏地を排除したものもあるぐらい。これを、夏のリネンスーツのジャケットデザインとして利用しない手はありません。
リネンの天然素材としての夏向きな特質は、この裏地、芯地、付属を極力排除したアンコン仕立てでこそ、より効果を産むもの。楽に羽織れるジャケットは、個人的な好みですが、夏のリネン、コットンに限っては少しゆとりを持たせたシルエットで着るのが、通気も良く、吸湿効果をより引き出すことができるのではと思います。。

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