重い目付けのアイリッシュリネン

目付けと言われる生地の1メートル当たりや、1平方メートル当たりの重さを表す単位はスーツやジャケットを仕立てる際の目安として欠かすことができないものになります。
単純に、この目付けが重いからその生地が厚いのかというと、必ずしもそういう訳ではなく、細糸で目が詰まっていたりすると、薄く見えても思いの外、生地の重さはあったり、厚手かと思っても、織りが粗いために、目付けは軽いということもよくあることです。
日本で手に入るリネン生地の中でやはり好まれるのは、イタリア製のものやアイルランド産のいわゆるアイリッシュリネンと言われるもの。その生産される風土・気候により、またその製織技術の傾向によっても、織り上げられるリネン生地にはその特徴が表れます。
傾向としては、イタリア製は比較的薄く、アイリッシュリネンは、重めの目付けというところでしょうか。
リネンには繊維そのものに、抗菌作用があるため清潔、着心地感も良く、盛夏用のイメージが強いですが、この厚地のリネン生地を用いたオーダーアイテムなら、目付け450グラムもあるものなら、4月に入ればもう着用することができ、暑い時期にはその優れた吸湿性と発汗性を活かした薄手の麻スーツやジャケットなど、1年の半分ほどを、リネン製のアイテムで楽しむことができるというものです。

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