リネン・麻パンツのヒザ裏どうする?

亜麻(リネン)の原産地は小アジアだといわれていますが、現在多く採れる産地は比較的寒い地方が多く、その代表的な地域は、ベルギーやロシア、東ヨーロッパ諸国、フランスでも北部地方など。
一般にリネンと呼ばれるのは、亜麻繊維から作られたリネン糸、リネン製品のこととなり、リネン糸を紡績する前段階、植物としての亜麻を含めその繊維、スライバーなどのことをフラックスといって区別されています。これをアイリッシュリネンなどに置き換えた場合、リネンを製織するアイルランドがリネン生産地、植物としての亜麻を生産したり、リネン糸を紡績するまでのスライバーなどを作る、フランスやベルギーなどはフラックス生産地ということになります。
涼しく快適に夏をすごすことができる夏服地として利用価値の高いリネン素材。このリネン素材でパンツをオーダーする場合の裏仕立てについては、その仕立てるリネンの薄さや色合いによって注意が必要な場合があります。より快適さを求めるために薄いリネン、一般にはパンツに用いることを避ける、シャツ生地などの場合には、シースルー効果などもあるため、スラックスには標準のヒザ裏付きというパンツ裏仕立てのみでは、下着等が透けてしまう心配があります。シャツ生地でなくとも、リネン素材はウール等に比べ糸が太く織りが粗いため、白無地など色の薄いものは、リネンパンツでは心配です。こういった場合、このヒザ裏仕立てを総裏仕立てなどとして、パンツの前身後身とも裏地を付ければ良いとなるのですが、つけてしまえば涼しさ半減・・、など考えどころです。

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