黒のリネンスーツをフォーマルスーツにする

最近のフォーマルスーツの傾向として思うことは、特別に礼服地というものにこだわらずに、お祝い事ならば光沢感のあるもの、弔事なら当然この光沢感を抑えなくてはなりませんが、程度の良いオーダーブランド服地などで作る人も増えてきたような気がします。
これがその昔なら、カシミヤドスキンドスキンといわれる微細に起毛した厚地、ふかふか感のあるフォーマルスーツ専用素材があり、それが今では比較的フラットでさらっとした生地感のタキシードクロスに変わったとはいうものの、日本的略礼服コーナーというものがありました。
このフォーマル用生地の用い方から、少しずつ崩れてきたのでしょうか・・、盛夏用にはその涼しさを追求し、そのジャケットのシルエットも肩パッドや芯地・付属を省いたアンコン仕立てというものも見かけるようになりました。
更に真夏用ということになると、ウールには透け感のある御幸毛織のシャリックや織りの粗いトロピカルポーラなど。更に素材そのものに涼感を求めることになると、黒のリネンスーツをフォーマルスーツにということになるのだと思います。
不思議なもので、盛夏用フォーマルにはリネンをご指名になる方が多く、黒無地のコットンスーツという選択肢をみないのは、コットンのカジュアル感の強さのため・・、しかしリネンも十分カジュアル素材。コットンがあまりにも身近な服地すぎ、フォーマルには雰囲気的に向かないという意識があるのかも知れません。
黒のリネンで仕立てたブラックフォーマル。ちょっと魅力的でぜいたくしても手に入れたいオーダーアイテムです^^

オーダースーツ Pitty Savile Row

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