コットンジャケットやコットンパンツという本来上下一揃いのものをスーツと呼ぶのに対して、異なる色柄素材で仕立てて着ることを「ジャケパン」といいます。いわゆる「替え上着」「替えパンツ」という考え方は、古くからあり、適度に装ったカジュアル定番という着こなし方。平たく言えば、上品に休日を過ごす服装とでもいうのでしょうか。
ジャケットとパンツを別素材で着ればジャケパンスタイルなのですが、お仕事用で着る場合には、ドレスコードは緩くなってきたとはいえ、やはりそこは日本人のマジメさでしょうか。特にクールビズなどできるだけ涼しく、快適に仕事をすることを目的とする場合、好まれるコットン素材も、ビビッドカラーやカラフルなものは敬遠され、ネイビー、ブラック、グレー、せいぜいがコットンジャケットやパンツでは見慣れたベージュ止まりです。
個人的には、こういったクールビズ、ジャケパンスタイルなどスーツのカジュアル化に拍車がかかったのは、ネット環境が正しく整備されてきたからに他ならないと思いますね。
いわゆるネットがらみでお仕事環境が変化し、実際に出かけなければならなかったのが、メール一本で済んでしまうようになり、室外に出ることが少なく、パソコンの前で仕事が完結してしまうことが多いお仕事では、よりコットンの肌触りの良さや快適な天然素材が好まれるようになってきたのは当然のことかも知れません。