月別アーカイブ: 2014年4月

コットン素材を両面使い、リバーシブルコットン

ジニョーネという比較的新しいイタリアのファブリックメーカーに、コットンで織られたそれぞれ異なる2枚の生地を、リバーシブルという両面使い用とした、少し変わった生地を見つけました。素材もコットンということで、織り柄はファンシーなものが多く、グレンチェックはハウンドトゥースやストライプ柄なども、それぞれの柄を構成する色はカラフルなもの。2枚の織り柄のコットン生地を、表裏に貼りあわせたような作り方になっているためか、生地は重めで、1平方メートルあたり300g程度。
スーツやスラックスがどのように作られているか、つまり、どの部分でリバーシブルの効果のある仕立て方をできるかということを、考え出すとなかなか楽しいです。
単純にパンツならよくあるのが、ダブルにすることで、その折り返し(カフス)部分が、表生地と異なるものを、裏側で出すなど、裾巾細めでロールアップ感覚ではいてしまうというのも簡単ですが、効果が高そうです。
ジャケットなら左右逆に作ってしまうというのも、ひとつの方法で、普通なら別生地を取り寄せて仕立てる必要があるため、生地代が高くなってしまうところですが、裏表使える1枚の生地で上手に無駄なく裁断できます。ここまで、大きなデザイン変化はなくとも、アウトポケットやポケットのフタをひっくり返して別柄や、裏仕立てを背抜き仕立てや、広見返しとすることで、表生地・裏生地の柄違いを楽しむなど。

オーダースーツ Pitty Savile Row
http://www.order-suits.com/

コットンジャケットに合わせる釦

コットンは天然素材なので、それに合わせる釦というのも、素材感や色調を合わせるために同じく天然素材、例えば本水牛釦や、ナット釦、貝釦(シェル釦)というのが好ましい。革釦というのもありますね。
コットンジャケットで最もオーソドックスな色がやはりアイボリーやオフホワイトなどの生成りに近い色でしょうか。こういった色合いのコットンジャケットに合わせる釦は、やはり茶系ということになり、本水牛の角から削りだした本水牛釦(リアルホーン釦)や、木の実から作られるナット釦、黒蝶貝、白蝶貝、茶蝶貝から作られる貝釦など。同じ茶系でもそれぞれに濃茶、薄茶、赤茶ほか、グリーン系などのものまであり、ベージュ、アイボリー、茶系がベーシックなコットンジャケットに相性が良い釦は、これら天然素材釦にこそありという感じです。
また、春夏シーズンがすすんでくると、関心度が高くなるオーダーパンツ。昔から、パンツだけなら既製品で間に合うという考えの方が多いのですが、実は作りは比較的単純ですが、活動量の多いパンツは履き心地がその裁断、生地、縫製手法により差の出るアイテムです。ジャケットを羽織る機会が減る夏には、パンツにかける費用を少し多めに捻出することができるために、その用いる釦も、有料オプションとなる高級天然素材釦を付けるということも、充分許容範囲内のオーダー方法だと思いますよ。。