月別アーカイブ: 2014年6月

コットンジャケット・スラックス・ベストでコーディネートする

ジャケパンやジャケスラといわれるものは、素材はコットンに限ったものではありませんが、それぞれ独立したコットンジャケットにコットンパンツを組み合わせるもの。これがコーディネートということなのですが、クールビズ傾向のお仕事スーツの事情もあって、使われる素材や色柄は、昔にくらべずいぶん使える範囲が広くなってきました。
コットンなどは、丈夫で春夏シーズンを中心に、暖冬傾向の秋冬シーズンにまでかけて長くご着用いただくことができる素材のため、特にネイビー、グレー、定番色となるベージュなどは、ビジネス用も含めご利用範囲の広いアイテム。
きっちり過ごしたい平日昼間のお仕事には、濃い目のネイビーやグレーの生地、場合によってはベストまで共生地で仕立てたスリーピーススーツとして。また、ネイビーコットン、グレーコットンの三つ揃えスーツが1着ずつあれば、それぞれのアイテムの組合せを替えたコーディネートで、着こなしの巾が広がります。
1点のみチェックやヘリンボーンなど、特徴的な色柄のベストやスラックスを加えることで、そのコーディネートのパターンはさらに多くのものに。現在6月に入り梅雨シーズンとなっているのですが、こんな時期にはジャケットをはずして、ベスト+パンツという組み合わせも、タテの線がすっきり、スマートに見えておススメです。。

コットンジャケットを総裏仕立てで

総裏仕立てと言われてすぐピンとくる人は、オーダースーツとは限りませんが、かなりスーツデザインについて関心があり、詳しい人だと思います。そういう方なら尚更、コットンジャケットに総裏仕立てはあわせることが少ないのでは・・、と疑問に思うかも知れません。。
コットンという素材は、スラックス、ジャケットとして着用する場合、今までは夏のイメージをもたれることが多く、その性質としてまず第一に上げられる吸湿性と発汗性の良さ。この2点の特徴的な性質は間違いがなく、コットンのものなのですが、その保温効果というのも見逃せず、秋冬シーズンには暖かく、生地表面により多くの空気を取り込むために、毛羽立たせたオールシーズン向きのコットンや、ウィンターコットンと分類される服地も近頃では目だってきたように思います。
こういったコットン繊維の熱伝導率が遅いための保温効果から、また秋冬シーズンの温暖化傾向から、ジャケット着用時、その衣服内は比較的すべりが悪くなりがちな、摩擦係数の多いコットンにも、裏仕立てを総裏仕立てという選択肢が出てきます。
従来のように、コットンはより涼しくとお考えの方には、向かないおススメかも知れませんが、コットンという優れた天然素材には、まだまだ多くの可能性がありそうです。

ジニョーネのコットンコードレーン

ジニョーネはイタリアの服地ブランドですが、カノニコやロロピアナなど老舗といわれる服地ブランドに比べるとその歴史は比較的浅く、1964年というので50年ほど。
このジニョーネのコットンコードレーン生地に、お気に入り素材を見つけました。コットンにはとても精力的に見えるジニョーネには、裏表ともに使用できるリバーシブルタイプのものなどもあり、コードレーンもそのバンチブックに収録されているもの。
まず目を見張るのが、白地に対してコードレーンを構成するそのカラフルな色の種類の多さで、素材はあえてコットン100%にこだわらず、ナイロンを30%ほど混紡することで、シワになりづらさと生地表面のなめらかな手触りとなっています。
コットンコードの特徴的なところは、コードを埋め込んで作り出される畝状の凹凸感。この畝があるために、夏シーズンには汗ばみがちな手のひらが生地表面に触れたとしても、べたつかずさらっとしたさわり心地が、涼しげ。見た目にも涼しさを感じさせてくれるというものです。
理想的には、このコットンコードレーンを用いたベスト付き3ピーススーツというところですが、夏にはおなじみの色柄とはいえ、はっきりとした色合い・色柄の素材のため、ジャケットのみ、ベストのみ、またはベスト+パンツの組合せで、ファッションの一部に取り入れていただく工夫をされるのがおススメです。。