ほんの数年前のコットンパンツについての考え方は、カジュアルパンツといいますか、仕事用に履くという人が少なく、そのためにわざわざオーダーでスラックスを仕立てるという人もあまり多くなかったというのが感想です。
まったくコットンでパンツまたはコットンジャケット、コットンスーツを仕立てる人がいなかったかと言えばそうでもないのですが、コットン素材でパンツを履きたいけど、体型が大きかったり、小さかったりで合わないという方や、オーダーでのみ展開している鮮やかな、もしくは高級コットン生地で仕立ててみたいというごくわずかな方のみ。
現在では、やはりクールビズやお仕事環境の変化、スーツをカジュアルっぽく着るようになった傾向から、その素材はコットンのみでなく、夏ならリネンや、独特な風合いをだすためにコットン+リネン+ウールなどを素材原料として混織されるミックス素材などみられるようになりました。コットンやリネンはシワになるから、仕事用にはちょっと・・という方お考えは、一部にはあり、たしかにその通りなのですが、コットンは仕事用、カジュアル用の厳密な線引きは少なくなっているのが現状。
サイズを合わせ、腰ポケットや脇ポケットのデザイン、意匠的なシルエット、ワークパンツ風に、カーゴポケットをフタ付きで付けるなどのオーダーデザインを取り入れたような個性的なデザインは、コットンパンツにもその人気度を増しています。