コットンは綿花またはその製品を総称するものと日本語では解される。コットンヤーンは綿糸のことで、これらコットン、コットンヤーンが作り出されるもととなる「綿・木綿」はアオイ科の植物で、ハイビスカス、フヨウ、オクラ、タチアオイなどと同類のものです。
コットン生地を織るためには、まずこの綿花と言われる綿の木の種から採取された種子毛を綿紡績工程をへて、綿糸とすることからはじまる。この採取される種子毛の繊維が長く細ければ、海島綿(シーアイランドコットン)やエジブト綿などが作られ、薄く滑らかで光沢のあるコットン生地となる。
綿糸には、紡績工程の通し方によって、カード糸とコーマ糸にわけられる。コーマ糸はジャケット、パンツなど仕立てる際にもよく用いられるもので、綿紡績工程において綿繊維を梳り、短繊維を十分に取り除いたあと平行に引き揃えられた糸で、一般に40番手以上の細番手の糸はこのコーマ糸とされ、高級コットンに属する。
綿花の原産地はインドとされており、日本に入ってきたのは平安初期に中国から。世界的にはインドからエジプト→ヨーロッパへと広がり、現在では、中国、アメリカ、インドなど。日本でも16世紀半ばごろから栽培されるようになるが、やがて廃れ現在では中国からの輸入に頼っている現状。
春夏に清涼感を得られる、もっとも馴染み深い服地とされるコットンは、吸湿性・速乾性にすぐれているとともに、その繊維の中空素材から熱を逃さない保温性ももつため、肌着などとしても多く用いられている。
カジュアルアイテムとしてのコットンスーツ、コットンジャケットは、ビジネススーツのドレスコードのカジュアル化、クールビズ、スーパークールビズの傾向から、愛用者も多いカジュアルスーツの一素材です。また、ジャケット+パンツのジャケパンスタイルでは、コットンジャケットに対して、色違いのコットンパンツなど、その応用範囲も広いです。