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ブラジルのコットン産業とは?

ブラジルといえばコーヒー豆が有名ですが、ここでは綿(コットン)栽培事情について触れていきます。
栽培が本格的に始まったのは16世紀からでマラニヨン州などで栽培されていて、1825年には輸出量の30%程度を占めていました。
しかし、1880年には北米の綿花栽培が盛んになってきて、ブラジルは衰退していった。
ブラジルでは綿花はまず工場に運ばれ綿花と綿実に分けられ、それぞれ綿布とニットに加工されます。
約3万社の紡績やその関連企業があって、自給自足が可能となって輸出国となっていた。
ここでちょっと小話を
1986年にこれまで100%コットンだったサッカーユニフォームにポリエステルが取り入れられ、従来のものより軽くなったそうです。
6回目の優勝を目指すブラジル代表が身にまとっているユニフォームは従来より繊維の数を減らして、フィット感が上がっていると。

老若男女に親しまれるコットン

日本語で綿・英語でコットン、昔から小さい子から高齢者までお世話になって愛されている繊維です。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、綿は綿毛から作られるのですが、綺麗なクリーム色の花を咲かせます。
きれいな花を咲かせたと思ったら、その翌日に花の色が赤に変わり、大きな実ができ、真っ白なコットンの繊維が出てきます。
肌触りの良さは、いろんな繊維の中でも優れています。
繊維の先の方が丸みを帯びているので、肌へのタッチがとても優しい、赤ちゃんやアレルギー体質の肌にも合っています。
そして地球にも優しいのです。
天然に作られた綿は、自然に帰っていきます。
年間18億トンの二酸化炭素を吸収して、13億トンの酸素を生み出し、とてもエコな植物なんです。
コットンの魅力が少しでも伝わったでしょうか。

通勤にも休日にもコットンを

ビジネスシーンにクールビズが取り入れられカジュアルな装いをした人たちも多く見られるようになった。
通勤&休日に着回せるコットンスーツに注目したい。
ウールとは一味違った発色きれいな色柄やストレッチ素材が混紡された生地まで。
そんなコットンスーツがイタリア人に好まれたのには理由があります。
イギリス人がイタリアのリゾートでコットン素材のスーツを着る姿をみて惚れ、イタリアの普段着にしたのです。
英国よりも温暖で、世襲制の中小企業がほとんどで、のんびりとした気候風土や国民性に合ったのでしょう。
まずはコットンジャケットから、是非そのカジュアル感を身に纏って頂きたいです!

世界各国の綿花生産事情

世界最大手の綿花輸出国であるアメリカは南部の17州が種まきから収穫までの工程すべて機械化されています。
年間2600万トンのうち400万トンを生産。
中国も同じように400万トン程度生産されています。
アメリカとは反対に中国綿は手摘みで収穫が行われています。
自由相場がないので農家は国に売却し、管理や加工においては国家機関の各部署が担当しています。
インドは世界で最も栽培品種が豊富な国となっています。
気候(モンスーン)に影響され生産量が不安定でしたが
遺伝子組み換え綿花によって、生産量を増幅させ、アメリカを追い抜いて中国に次ぐ第2位となりました。
栽培される地域によって綿花の個性が違ってきますし、紡がれる糸にも生地にも受け継がれていきます。