もともとツイードは英国貴族が狩猟やフィッシングを楽しむ時に着用するジャケットだったので、メンズ用の認識だった。
1920年代にココ・シャネルが初めてレディースに取り入れました。
撚りが少なくふんわりと柔らかい生地で、女性らしさというものが感じられます。
ここから8年後の2928年に、「シャネルスーツ」が発表され大女優まで虜にしてしまうほど。
「活動的な女性のために作られた服」と表現されていて、美しいシルエットとジャケットから芯地と肩パッドを無くした。
コルセットでウエストを締め上げていて女性達は、そんな事をしなくても上品で活発に動けるシャネルスーツに引き込まれました。
ツイード素材の汎用性は高くジャケットやコートやバッグなど小物類まで。
独特な風合いを持っている生地ですのでとりあえず触り心地や重さなど確認してみましょう!
月別アーカイブ: 2017年12月
アウトドアスポーツを楽しむ為のツイードジャケット
英国でのスポーツとは乗馬や釣りのようなアウトドアまで含まれていて、それを楽しむ為のジャケットがスポーツジャケット。
長年英国紳士に愛されてきた。
ゲーム用のポケットや風を凌ぐための襟やライフルを乗せるための補強用パッチなど。
機能的でアウトドアに適したデザインとなっていて、その仕様は時代と共に変化している箇所もありますが、丈夫なツイード素材が多く使われています。
一口にスポーツジャケットといっても用途によって分けられ、
カントリースポーツに役立つディテールが施された「ノーフォークジャケット」
乗馬に特化した「ハッキングジャケット」
狩猟時に特化した「シューティングジャケット」
襟や袖裾のカフスが特徴の「サファリジャケット」など。
このようにシーンに合わせた機能的なデザインや起源を追っていくとさらにお洒落や着こなしが楽しくなる!
ハリスツイードだけじゃない、魅力的なツイード素材ブランド
ツイード素材といえばハリスツイードが王道的な存在になっていますが、同じ英国製でも薄くて軽いアブラハム・ムーンのツイードもオススメ。
イギリスではフレッドペリーなど有名ブランドとコラボしたりしています。
350g~375gとハリスツイードと比べると重くなく、コートとして仕立てても丁度良いウェイトになります。
ハリスツイードではちょっと重いと感じる方は、MOONのような比較的軽いツイード素材がピッタリだと思います。
ツイード素材でありながら滑らかな表情も持ち合わせた生地はなかなか面白い。
創業当時から一貫生産に拘り、染色から織り仕上げまで自家工場で行っています。
創業者の死後もその精神が向け継がれていて高い品質を維持し、守られているのです。
岩手と英国のホームスパン
ツイード素材で定番の柄といえばヘリンボーンやホームスパンやタータンチェックなどありますが、これ実は全てホームスパン(homespun)なのです。
手回しで糸を作り紡ぐ織物で、英国では伝統が継承されておらず、東北・岩手で唯一引き継がれているという事実を知って頂きたい。
国産ホームスパンは花巻市で作られています。これは驚き。
本場の英国でも産業革命以降は用いられなくなった手法を使って糸を紡ぎ手織りで生産しています。
ツイードといえばハリスとなっていますが、ホームスパンといえば岩手県花巻市も忘れてはいけません。
そういえば何故ハリスツイードはこんなにも知名度が高いのでしょうか?
これはハリスツイードに似た商品が大量に市場に出回ったことで認知され、スコットランドも持つ自然や背景など雰囲気が相まってブランド化されていったのでしょう。
その地域性こそが魅力に繋がったのです。
荒天で発揮するハリスツイードジャケットの強さ
染色から紡績まで行っているアウター・ヘブリディーズ諸島のガイドブックには「1日に四季がある」と書かれている。
晴れだと思えば暴風雨となって風が強かったり。
ハリスツイードのジャケットはそんな荒天で真の強さを発揮するのだろう。
重厚感があり雨風を凌ぐには十分な耐久性と暖かさ、そしてカントリーに良く馴染む独特な色合いがある。
英国のジェントルマンが乗馬やゴルフやハンティングを楽しむときにツイードジャケットを着ている光景を想像すると、なんとも素晴らしい風景が広がります。
ルイス島にはハリスツイード製品の直売店があるそうで、是非行ってみたいですね!