ハリスツイードの品質が最高品質のツイード生地であることは、1993年に議員法で可決されたハリスツイード法にしっかりと定義されているもの。ここに定義されるハリスツイードとされる生地は、「アウターヘブリディーズで手紡ぎで紡がれたまじりけのない原毛を使い、かれら島民の家で手織りで織られ、染められ最終製品化されるツイード生地」原毛の産地、作り手、作り方、アウターヘブリディーズで最終的にハリスツイードとして仕上げられていることをとされています。
このアウター・ヘブリディーズは、ハリスツイードの語源ともなった、ハリス島、ルイス島を含むヘブリディーズ諸島を二分する地域的グループのこと。スコットランドの西側に位置する大小さまざまな島からなるヘブリティーズ諸島は、このアウター・ヘブリディーズとインナー・ヘブリディーズとに分けられます。
この厳しい法律の監督のもと、管理されたハリスツイード協会によって認定されたハリスツイード生地にはその認定の証ともいえる生地マーク(商標)が与えられ、間違いないハリスツイードのシンボルとして保証されます。
生地マーク、ブランドマークはどのメーカーによっても正しく品質の証明であることは間違いのないところだと思うのですが、このハリスツイードにおいては、1ブランドの品質基準が法律によって定義されているというところが、人気の高さを感じます。
工業的に多く出回るイミテーションから地元産業を大切に守っていこうという趣旨のあらわれでしょうか。
ハリスツイード協会は2010年に設立100周年を迎え、通常白の認定生地マークもこの年のみは、黒。ブラックラペルという感じです。