「ツイード生地」カテゴリーアーカイブ

ツイードファンの心を掴むソーンプルーフ

ポーター&ハーディング社の『ソーンプルーフ』に使用される糸はチェヴィオット種の羊からウールが紡がれる。
スコットランドとイングランドの国境付近の厳しい自然環境を生き抜き耐えることができる。
そんな羊の糸で紡がれたウールは強さや耐久性が特徴です!
カントリージャケットを愛用する人たちに高く信頼されています。
そんなツイードジャケットを自分の体に馴染ませていく過程に、とてもロマンを感じます。
映画に出てくる英国紳士達が着こなしに憧れますし、ツイードランなんかも挑戦してみたくなります。
この冬は是非、ツイードに身を包まれるお洒落をしてみましょう!

英国を象徴とするタータンチェックのあれこれ

秋冬用カジュアルジャケットやお洒落な防寒着として人気の高いツイードジャケット。
中でもイギリスで生まれたタータンチェック柄は世界中の人々を魅了しています。
スコットランドのクラン族が身につけた家紋のようなもので、行事や戦などで自分達であると認識する為だった。
300ほどクランがあって、それぞれ全て色や柄が違いそれぞれ名前も違っています。
ブキャナンやスチュアートといったような。
最も有名であり想像しやすいのはロイヤル・タータン(ロイヤル・スチュアート)ではないでしょうか。
赤を基調とし紺のチェック柄が入っていて、クランではなく王室のタータンです。
そしてミリタリー・タータン(アーム・タータン)も同様に有名で、最も知名度が高いのは黑と緑がベースとなっているブラック・ウォッチでしょうか。
いろんなタータンがあるので是非、自分好みを見つけてほしい!

スコットランドの上流階級の普段着

秋冬のジャケットとして定番となってきたツイード素材はスコットランドの生まれて、上流階級の普段着として愛されていました。
その後、婦人服に取り入れられると一気に世界的なブームとなりました。
ココ・シャネルがデザインしたツイードのスーツが社会で活躍する女性たちの心を掴んだのです。
約100年前には岩手県に伝えられ、本場でもなかなか見られなくなった技法で大切に生産しています。
ツイード素材のジャケットを着用したことがある方は体験あると思いますが
はじめ袖を通した時には硬さがあって着にくさを感じることがあります。
しかしそれはツイードが丈夫であり、子供の代まで着用できて、着込むことで体に馴染み、味でもあるんです。
カシミヤのコートやフランネル・サキソニーのスーツといったように
秋冬には欠かせない素材でありますし、コーディネートに幅を持たせることは間違いありません。

ツイードがレディースウェアに取り入れられたキッカケ

もともとツイードは英国貴族が狩猟やフィッシングを楽しむ時に着用するジャケットだったので、メンズ用の認識だった。
1920年代にココ・シャネルが初めてレディースに取り入れました。
撚りが少なくふんわりと柔らかい生地で、女性らしさというものが感じられます。
ここから8年後の2928年に、「シャネルスーツ」が発表され大女優まで虜にしてしまうほど。
「活動的な女性のために作られた服」と表現されていて、美しいシルエットとジャケットから芯地と肩パッドを無くした。
コルセットでウエストを締め上げていて女性達は、そんな事をしなくても上品で活発に動けるシャネルスーツに引き込まれました。
ツイード素材の汎用性は高くジャケットやコートやバッグなど小物類まで。
独特な風合いを持っている生地ですのでとりあえず触り心地や重さなど確認してみましょう!

ハリスツイードだけじゃない、魅力的なツイード素材ブランド

ツイード素材といえばハリスツイードが王道的な存在になっていますが、同じ英国製でも薄くて軽いアブラハム・ムーンのツイードもオススメ。
イギリスではフレッドペリーなど有名ブランドとコラボしたりしています。
350g~375gとハリスツイードと比べると重くなく、コートとして仕立てても丁度良いウェイトになります。
ハリスツイードではちょっと重いと感じる方は、MOONのような比較的軽いツイード素材がピッタリだと思います。
ツイード素材でありながら滑らかな表情も持ち合わせた生地はなかなか面白い。
創業当時から一貫生産に拘り、染色から織り仕上げまで自家工場で行っています。
創業者の死後もその精神が向け継がれていて高い品質を維持し、守られているのです。

岩手と英国のホームスパン

ツイード素材で定番の柄といえばヘリンボーンやホームスパンやタータンチェックなどありますが、これ実は全てホームスパン(homespun)なのです。
手回しで糸を作り紡ぐ織物で、英国では伝統が継承されておらず、東北・岩手で唯一引き継がれているという事実を知って頂きたい。
国産ホームスパンは花巻市で作られています。これは驚き。
本場の英国でも産業革命以降は用いられなくなった手法を使って糸を紡ぎ手織りで生産しています。
ツイードといえばハリスとなっていますが、ホームスパンといえば岩手県花巻市も忘れてはいけません。
そういえば何故ハリスツイードはこんなにも知名度が高いのでしょうか?
これはハリスツイードに似た商品が大量に市場に出回ったことで認知され、スコットランドも持つ自然や背景など雰囲気が相まってブランド化されていったのでしょう。
その地域性こそが魅力に繋がったのです。

ツイードと呼ばれているのは英国商人の勘違いから!?

この時期になるとツイード素材「ハリスツイード」や「ドネガルツイード」「シェリーツイード」を身にまとって寒さを感じずに過ごしたくなる。
ツイードとはイングランドとスコットランドの境界を流れる川の名称で、当時の英国商人が勘違いしたことから付きました。
ツイード革はサーモン漁を目当てに国内外から釣り人がやってくるのですが、非常に難所として知られ腕の立つ人でも1日に2匹ほどしか釣れないそうです。
イギリスでは釣りの解禁日に釣りを楽しむといった伝統があり、そこでツイードジャケットと蝶ネクタイをしめて行う。
釣りを正装で楽しむなんてまさに英国紳士っぽくて格好が良いですよね!
狩猟やサイクリングなどアウトドアスポーツに相応しい自然な色柄が、スコットランドの風景に重なるところを想像すると美しい。

ネップの入ったドネガルツイード

ツイード生地として代表的なハリスツイードと並びドネガルツイードも同様に人気が高い。
ハリスツイード・シェットランドツイード・チェビオットツイードそしてドネガルツイードは4大ツイードとsて世界に名が通っている。
アイルランド北西部のドニゴール州で生産され、ネップと呼ばれる小さな糸の塊のが特徴的。
この記事に使用されるブラックフェイスという羊は生産量やマーケットにおいても重要で、
かつてはスコットランドの羊毛の半分以上、英国全体の8分の1を占めていた程であります。

誤表記から生まれたtweed

ハリスツイードやシェリーツイードやドネガルツイードは冬の定番生地ですが、実はツイードとは綾織を指すツイルが語源なのです。
ではどのようにしてツイルがツイードに変わってしまったのでしょうか?
1830年にロンドンの商人がホイック地方の企業から手紙を受け取り、その内容はスコットランドの生地として商標登録した方が余韻ではないか?という物でした。
ここでロンドン商人が誤表記をしていまい「tweel」を「tweed」に間違えて、この名前になった訳です。
それからホイック地方では今のツイードの織物工場が稼働しているのです。
ホイック地方はスコットランドとイングランドの境にあり、スコットランドの中でも北のハイランドのような荒々しさとは違い
魚が豊富で豊かな自然に囲まれた穏やかな地域です。

サマーツイードジャケットの裏仕立てを広見返しにしてみる

一言でツイードと聞くと秋冬シーズンのイメージがありますよね
今の季節ではツイードラン用やカジュアル用として着ている方を良く見かけると思います。
ジャケットやスラックス以外にも帽子やグローブやブーツ等にも使われています。
そして盛夏用ジャケットとしてサマーツイードがあります。
暑い陽気な時期にサラリと着る事が出来て、ザックリした凹凸感のある生地感がサマーツイードの大きな特徴です。
春夏向きのジャケットの裏仕立てに広見返しという作り方があります。
胴裏部分の裏地を全て表生地と同じで素材で作る為に、通気性の優れた素材で作った広見返しは春夏シーズンに効果的です。
サマーツイードジャケットで広見返し、盛夏用ジャケットとしてこの上ない組み合わせでしょう。