「ツイード生地」カテゴリーアーカイブ

条例で保護されているハリスツイード

ツイード素材はご存じでしょうか?
その中でもハリスツイードは王道で知名度も高いです
ハリス島で育てられた羊から採取されたウールのみを使い、島民が先代から受け継いだ技術で織り込んだ生地のみが
ハリスツイード協会よりハリスツイードとして認められるのです。
つまりあの生地ネームが本物の証なのです。
大量に生産が出来ないし、生産量に限界があるので、大変貴重な生地なのです。
少し涼しい日もありますし、秋冬のコーディネートを考えてはいかがでしょうか?

ツイードの事をもっと知りたい!

この時期になるとツイード素材の洋服を着ている方を良く見かけます。
でも皆さん起源とか歴史についてどの辺りまで知っていますか?
今日は深堀していきたいと思います。
まずその名称ですが、イギリス・スコットランドで生まれたスコッチツイードの総称でスコットランド地方で地元の人が紡いで作られたものをツイードと呼んでいたのです。
名前の由来は諸説あって、スコットランド南東部に流れるツイード側地域で生産されていたから・伝票にツイルと書く所をツイードと間違ったから。
この2つが有力なようです。
どうですか?ツイードの事をもっと知りたくなりましたか?
今回はここまで、次回はツイードの種類について書こうと思います。

ツイード素材のメンテナンス方法とは

ようやく冬が実感できる程の凍てつく寒さになってきました。
ツイード素材のジャケットなどが活躍しますね。
毎日愛用したくなる着心地ですし長い年月着用できる耐久性を持っているので、その分メンテナンスが重要になってきます。
繊維が太く粗く織られているので、糸と糸の間に埃やゴミが入り込みやすいので、その日の内に取り除くのがいいでしょう。
ウール製品用のブラシで軽く繊維の流れとは逆にササっと表面のホコリ等を浮かせ、そのあと繊維の流れに沿って生地表面を整えます
こういった丁寧なブラッシングを習慣にすると、綺麗にツイード製品を保つことができます。

ツイード素材、ポータ&ハーディングのハーツイスト

皆さんはツイードといったらばまずどんな言葉を思い浮かべますか?
ハリスだったり、カントリーだったり、素朴で渋い素材だとかでしょうか
ポーター&ハーディングもハーツイスト、こちらも大変人気のあるツイード素材です。
チェヴィオット種とクロスブレッド種という混血種のウールから織り上げられ、ツイストされ用いられることで耐久性が増しています。
ツイード素材の温かさと強靭さを併せ持った素材は、カントリージャケットにピッタリ!
とても魅力的な服地となっています。
一口にツイード素材といっても、重さ織り方も違うので、是非いろいろ手に取って比べてみて下さい!

ツイードファンの心を掴むソーンプルーフ

ポーター&ハーディング社の『ソーンプルーフ』に使用される糸はチェヴィオット種の羊からウールが紡がれる。
スコットランドとイングランドの国境付近の厳しい自然環境を生き抜き耐えることができる。
そんな羊の糸で紡がれたウールは強さや耐久性が特徴です!
カントリージャケットを愛用する人たちに高く信頼されています。
そんなツイードジャケットを自分の体に馴染ませていく過程に、とてもロマンを感じます。
映画に出てくる英国紳士達が着こなしに憧れますし、ツイードランなんかも挑戦してみたくなります。
この冬は是非、ツイードに身を包まれるお洒落をしてみましょう!

英国を象徴とするタータンチェックのあれこれ

秋冬用カジュアルジャケットやお洒落な防寒着として人気の高いツイードジャケット。
中でもイギリスで生まれたタータンチェック柄は世界中の人々を魅了しています。
スコットランドのクラン族が身につけた家紋のようなもので、行事や戦などで自分達であると認識する為だった。
300ほどクランがあって、それぞれ全て色や柄が違いそれぞれ名前も違っています。
ブキャナンやスチュアートといったような。
最も有名であり想像しやすいのはロイヤル・タータン(ロイヤル・スチュアート)ではないでしょうか。
赤を基調とし紺のチェック柄が入っていて、クランではなく王室のタータンです。
そしてミリタリー・タータン(アーム・タータン)も同様に有名で、最も知名度が高いのは黑と緑がベースとなっているブラック・ウォッチでしょうか。
いろんなタータンがあるので是非、自分好みを見つけてほしい!

スコットランドの上流階級の普段着

秋冬のジャケットとして定番となってきたツイード素材はスコットランドの生まれて、上流階級の普段着として愛されていました。
その後、婦人服に取り入れられると一気に世界的なブームとなりました。
ココ・シャネルがデザインしたツイードのスーツが社会で活躍する女性たちの心を掴んだのです。
約100年前には岩手県に伝えられ、本場でもなかなか見られなくなった技法で大切に生産しています。
ツイード素材のジャケットを着用したことがある方は体験あると思いますが
はじめ袖を通した時には硬さがあって着にくさを感じることがあります。
しかしそれはツイードが丈夫であり、子供の代まで着用できて、着込むことで体に馴染み、味でもあるんです。
カシミヤのコートやフランネル・サキソニーのスーツといったように
秋冬には欠かせない素材でありますし、コーディネートに幅を持たせることは間違いありません。

ツイードがレディースウェアに取り入れられたキッカケ

もともとツイードは英国貴族が狩猟やフィッシングを楽しむ時に着用するジャケットだったので、メンズ用の認識だった。
1920年代にココ・シャネルが初めてレディースに取り入れました。
撚りが少なくふんわりと柔らかい生地で、女性らしさというものが感じられます。
ここから8年後の2928年に、「シャネルスーツ」が発表され大女優まで虜にしてしまうほど。
「活動的な女性のために作られた服」と表現されていて、美しいシルエットとジャケットから芯地と肩パッドを無くした。
コルセットでウエストを締め上げていて女性達は、そんな事をしなくても上品で活発に動けるシャネルスーツに引き込まれました。
ツイード素材の汎用性は高くジャケットやコートやバッグなど小物類まで。
独特な風合いを持っている生地ですのでとりあえず触り心地や重さなど確認してみましょう!

ハリスツイードだけじゃない、魅力的なツイード素材ブランド

ツイード素材といえばハリスツイードが王道的な存在になっていますが、同じ英国製でも薄くて軽いアブラハム・ムーンのツイードもオススメ。
イギリスではフレッドペリーなど有名ブランドとコラボしたりしています。
350g~375gとハリスツイードと比べると重くなく、コートとして仕立てても丁度良いウェイトになります。
ハリスツイードではちょっと重いと感じる方は、MOONのような比較的軽いツイード素材がピッタリだと思います。
ツイード素材でありながら滑らかな表情も持ち合わせた生地はなかなか面白い。
創業当時から一貫生産に拘り、染色から織り仕上げまで自家工場で行っています。
創業者の死後もその精神が向け継がれていて高い品質を維持し、守られているのです。

岩手と英国のホームスパン

ツイード素材で定番の柄といえばヘリンボーンやホームスパンやタータンチェックなどありますが、これ実は全てホームスパン(homespun)なのです。
手回しで糸を作り紡ぐ織物で、英国では伝統が継承されておらず、東北・岩手で唯一引き継がれているという事実を知って頂きたい。
国産ホームスパンは花巻市で作られています。これは驚き。
本場の英国でも産業革命以降は用いられなくなった手法を使って糸を紡ぎ手織りで生産しています。
ツイードといえばハリスとなっていますが、ホームスパンといえば岩手県花巻市も忘れてはいけません。
そういえば何故ハリスツイードはこんなにも知名度が高いのでしょうか?
これはハリスツイードに似た商品が大量に市場に出回ったことで認知され、スコットランドも持つ自然や背景など雰囲気が相まってブランド化されていったのでしょう。
その地域性こそが魅力に繋がったのです。