ツイード

ツイード生地のいろいろや、ツイードジャケット、スーツなどのアイテムについて

ハリスツイードのロングジャケット

| by pitty | category ハリスツイード

装いの良い大人の紳士が冬の寒い時期、フォーマルスーツの上に着用している外套といえばその素材はカシミヤで、色は黒かグレーといったところでしょうか。
これに比べて素材がハリスツイードとなると、カシミヤと同じ程度の暖かさをもつ高級服地という点では同じですが、ぐっとカジュアル感が増してしまいます。それは、やはり極寒の船の上で、作業に従事する漁師さんを暖かく保つためという、ワークウエア的な起源のためかも知れません。
ざっくり織られた厚地なハリスツイード生地の中に取り込まれる空気が、衣服の中を暖かに保ってくれるので、コートほどの長い着丈でなくとも、通常ジャケット着丈でもハリスツイードジャケットなら暖冬傾向な近年の秋冬には十分すぎるほど。
コート丈の基準を着丈100cmとするなら、一般にロングジャケットされる着丈は、ご愛用ジャケットの着丈+15cm程度がバランスの良いものです。カスタムテーラーとしては、ハリスツイードのような値のはる生地を、長めな着丈でいただくご注文は、厳しいところだと思うのですが、多くのテーラーで85cm程度までは、通常ジャケット工賃で仕立てるところが多いので、ドライビングコート、半コート的な感覚で着用するロングジャケットというのが狙い目かも知れません。

オーダースーツ Pitty Savile Row

ホームスパン

| by pitty | category ツイード生地

ホームスパンとは、家庭で人の手によって紡がれ、手織りされたツイードのことで、現在多くの人々に愛用されているハリスツイードドネガルツイードなどの原点となるツイードの織り方。織物そのものをいう場合もあります。
家庭で手織りされるツイード・ホームスパンは全てが手作業で織り上げられます。まず、羊から刈り取られた羊毛の原毛は、ゴミなど不純物を取り除かれた後、石鹸でよく毛洗いされ、染色。カード機で毛の繊維を引き揃えるカーディング作業の後、糸車を回転させ行われる糸の手紡ぎ。抒を用い、太さのムラなどを調整しながら手織りされていきます。この繊維の太さにムラのあるところがホームスパンの特徴的なところで、生地表に自然で素朴な風合いとなるネップ(節)を生み出し、色の染め上がりを野趣あるものとしています。
織り上げられたあとは、縮絨をすることで糸の目を詰まらせ、生地を安定させたあと、織り上がり製品として丁寧にアイロンをかけ、巾などを揃えられます。
ホームスパンは、手織りのツイード生地をさすことから、その範囲は広いものとなりますが、その中でもホームスパンの代名詞としてあげられるほど認知度の高いツイードがドネガルツイード。ドニゴール川で手洗いされ、織られるドネガルツイードは、このアイルランドのドニゴール地方の農家で織られるホームスパンです。
アイリッシュツイード、ナップツイードなど、ドネガルツイードと同義。

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世界に輸出されるハリスツイード

| by pitty | category ハリスツイード

ハリスツイードは、スコットランドの端、アウターヘブリディーズの小さな島から世界各国およそ50カ国に輸出されています。アウターヘブリディーズの織物工場で働いている職人は250人以上を数え、古くから取引のあるヨーロッパや北アメリカ、極東の市場のほか、近年ではロシア、ブラジル、インドや中国など力強く新興発展する諸外国も名前を連ねます。世界各国で国際的に認められた登録商標は30カ国以上。
ハリスツイードの用いられ方は、メンズのジャケットをはじめ、オーダージャケット、前衛的なデザインによって仕立てられたファッションスタイルなど。
特にオーダースーツで仕立てられることが多いデザインは、やはりハリスツイードジャケット。エコなウォームビズを希望するファッションスタイルからは、上下スーツやベスト付きのスリーピーススーツも。デザインでは、背バンドや人工皮革エクセーヌを付けたエルボーパッチガンパッチなど、衿タブも人気のようです。
実用的な普段着、自分が着用するために織られていた程度のハリスツイードは、その品質管理の徹底から独自のブランドを築き、今でもツイードと呼ばれる生地の中でも最高位といえる地位を守り続けています。

オーダースーツ Pitty Savile Row

ハリスツイードの歴史

| by pitty | category ハリスツイード

ハリスツイードは太古の昔から、スコットランドのアウター・ヘブリディーズの住民たちに織られていた、土地に根ざした民族の衣服、普段着でした。
この美しくて複雑な織り柄をした織物は、長い間優れた、贅沢な織物として知られていましたが、19世紀の中ごろまで、この
ハリスツイードは、地元住民が自分用に織って着用したり、地元市場でのみ流通されるのみに止まっていました。
このハリスツイードを産業として確立し、市場に広めることに尽力したのは、この島の領主ダンモア伯爵の未亡人、ダンモア夫人であったと言われています。
ダンモア夫人は、タータン柄をハリスツイード職工に複製させ、一族、友人らと共に、この島特産の布にすぎなかったハリスツイードをイギリス全土の商人が商う認知度の高い生地として育てあげました。
ハリツイードが広く知られるようになると、多くの人々に求められはじめ、1903年~1906年の間には新しい紡績工場の建設など工業化がすすむなか、アウター・ヘブリディーズ島の成功を利用しようとする人たちから、ハリスツイードの信用をそのイミテーションから護るために設立されたのが、ハリスツイード協会です。
1966年には生産は760万ヤードのピークに達し、王族や紳士階級、ハリウッドの映画スター、多くの有名なファッションデザイナーにまで愛されたハリスツイードは、赤じゅうたんやキャットウォークを華やかに飾ります。スコットランドの小さな島から生まれたハリスツイードは20世紀中ごろまでには、時間を超越した古典的な織物としての地位を確立したといっても良いでしょう。

ハリスツイード・ジャケット
オーダースーツ Pitty Savile Row

ハリスツイード認定・生地タグ

| by pitty | category ハリスツイード


ハリスツイードの品質が最高品質のツイード生地であることは、1993年に議員法で可決されたハリスツイード法にしっかりと定義されているもの。ここに定義されるハリスツイードとされる生地は、「アウターヘブリディーズで手紡ぎで紡がれたまじりけのない原毛を使い、かれら島民の家で手織りで織られ、染められ最終製品化されるツイード生地」原毛の産地、作り手、作り方、アウターヘブリディーズで最終的にハリスツイードとして仕上げられていることをとされています。
このアウター・ヘブリディーズは、ハリスツイードの語源ともなった、ハリス島、ルイス島を含むヘブリディーズ諸島を二分する地域的グループのこと。スコットランドの西側に位置する大小さまざまな島からなるヘブリティーズ諸島は、このアウター・ヘブリディーズとインナー・ヘブリディーズとに分けられます。
この厳しい法律の監督のもと、管理されたハリスツイード協会によって認定されたハリスツイード生地にはその認定の証ともいえる生地マーク(商標)が与えられ、間違いないハリスツイードのシンボルとして保証されます。
生地マーク、ブランドマークはどのメーカーによっても正しく品質の証明であることは間違いのないところだと思うのですが、このハリスツイードにおいては、1ブランドの品質基準が法律によって定義されているというところが、人気の高さを感じます。
工業的に多く出回るイミテーションから地元産業を大切に守っていこうという趣旨のあらわれでしょうか。

ハリスツイード協会は2010年に設立100周年を迎え、通常白の認定生地マークもこの年のみは、黒。ブラックラペルという感じです。

ハリスツイードジャケット
オーダースーツ Pitty Savile Row

ハリスツイード

ハリスツイードをはじめとするツイード素材、ドネガル(ドニゴール)ツイードなども広くは英国産といわれることも多いのですが、厳密にはアイルランド産。ツイードに分類される厚地の紡毛織物のなかでもハリスツイードは最も知られているツイードです。

スコットランドの北西部に位置するアウター・ヘブリディズ諸島のなかの「ハリス島」「ルイス島」で主に織られていたため、「ハリスツイード」と呼ばれるようになりました。地元の生活環境に根ざしたハリスツイードは、漁師さんが風の強い船の甲板上や、岸壁などで作業するための防寒衣として作られ続けてきたものなので、その暖かさは間違いのないもの。粗く太い手紡ぎ・手織りの紡毛糸を、ざっくり織ったものなはずなのに、風も通さず暖かいのは、服地の暖かさがどれだけ繊維内に空気を含むことができるかによるためです。

ハリスツイードが他のツイードに比べて高い人気を持つのは、ハリスツイード協会(The Harris Tweed Authority)による徹底した品質管理にあります。このハリスツイード協会は2011年に発足100年を迎え、通常白地に十字のハリスツイード協会認定タグが、この年のみは金字に黒。生産農家によって家内工業的に生産されるハリスツイードは、この協会によって厳しく管理され、その検査に合格したハリスツイードにのみ、この生地タグが付けられるなかなか存在感もあり、貴重なものです。

ハリスツイードはウォームビズの傾向から、近年以前にも増して人気があり、その素朴な風合いはブリティッシュスーツやクラシコスーツとも相性が良く、ディテールの変化にも柔軟に対応してくれる素材。主には、ハリスツイードジャケットとして着られることが多いですが、パンツにも裏地を付けるパンツ総裏仕立てのハリスツイードパンツ、ハリスツイードベスト付き3ピーススーツ、ハンチング、バッグなどその組み合わせ方も多いです。

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ツイード

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ツイードはスコットランドのツイード河流域を原産地とする厚手の紡毛織物。

ツイード河で羊毛の汚れを洗っていたことからこの名前が付けられたとされています。 手紡ぎの紡毛糸をあらかじめ、いろいろな色に染色しておき、杉綾(ヘリンボーン)千鳥格子(ハウンドトゥース)などの模様で織り上げます。 そのほとんどはツイードが語源とされるツイル(綾織り)で織られ、一部には平織りのものも見られますが、製織後、縮絨起毛させないため、織り目がはっきりとあらわれ、独特の粗くざっくりとした風合いが特徴的。

もともと、ツイードは英国スコットランドの生活・風土に密着した、それぞれの地方独特の織物ですが、現在ではヨークシャーツイードなどをはじめとし、工業生産的に大量生産される、その風合いをツイード風に織り上げたざっくり感のある素朴な厚地織物全般をさして使われることが多いです。

秋冬のカジュアル向きの服地として、ツイードといえばその代名詞とされるハリスツイードドニゴール(ドネガル)ツイード、エジンバラツイード、シェトランドツイード、チェビオットツイードなどその産地とされる地方の名前を付けられた数種類のツイード素材は、オーダースーツ、オーダージャケットの分野でも特に高い人気を持っています。

スポーティーな感覚が持ち味で、2009年からイギリスではじまった「ツイードラン」はツイード製のスーツ、ジャケットなどを着用して自転車で走るイベント。2012年10月20日には、「Tweed Run Tokyo 2012(ツイードラン 東京 2012)」が、東京でも開催され、およそ150人の参加者が秋冬のファッションイベントを楽しみました。

オーダースーツ Pitty Savile Row
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