ハリスツイードの生地ネームは他のブランドの
生地ネームに比べて大きく4角形なのが特徴的。
そのロゴマークは英国王室の標章である
オーブ(宝珠)がモチーフとなっていて、
オーブはエリザベス女王が国会を開催する時に持っている
杖の先端に付いている王位を象徴する標章です。
そしてヴィヴィアン・ウエストウッドのロゴと大変良く似ているのですが、
ハリスツイードはパロディー的な意味で使っていて、
ハリスツイードは伝統を大切に真面目に使っているようです。
2011年にはハリスツイード協会創立100周年を迎えたという事で、
通常は白地に赤の文字ですが、黒地に金の文字の
アニバーサリーラベルが付いてきました。
ハリスツイード発祥の地スコットランドを知る
ツイード地の中でも「ツイードの王道」とされているのが、
スコットランドのアウター・ヘブリディーズ諸島の島民によって
1点1点手織りされているハリスツイード。
今は100名程度の手織り職人がいまして、タグの
シリアルナンバーを調べれば、誰が織ったのか分かるという
徹底した管理が行われている。
スーパー等でキュウリやトマトをどんな人が作ったか分かるような
顔写真や情報が書いてあるポップですね。
スコットランドは発明王国であり、その発明は現代社会に
必要なモノばかりで、それを基に進化発展したモノがたくさんある。
電話、抗生物質、蒸気機関車、テレビ、空気入りタイヤなど。
スコッチウイスキーも有名で、全土に100箇所を超える
蒸留所があり、お酒好きには堪らない。
首都エジンバラの街は「スコットランドの旧市街と新市街」
として世界遺産に登録されている、スコットランドの街並みを
眺めながらウイスキーなんて良い。
ツイードジャケットにダブルステッチを入れ目立たせる
ハリスツイードジャケットなどのツイードジャケットは相性が良く
よりステッチを目立たせない場合にはステッチを2本入れる
ダブルステッチやレールステッチがあります。
ダブルステッチは端から2mmと8mm、端から2mmと10mmの位置に
レールステッチや端から3mmと9mmの位置に入れられる
ミシンステッチになります。
ステッチはお洒落なデザイン性と端を押さえる事で耐久性の
意味があり、端ほど上品になり、内側に入れるほど目立って
カジュアルになります。
さらに通常はフロントだけしか入らないのですが、袖・背・
肩線等にも入る総ステッチ、色糸を指定して頂く事も可能。
ハリスツイードの代表的な柄 ヘリンボーン
フローリングなどに良く使われる柄で山型を連続させたようなストライプの模様で
それがニシンの骨(herring bone)を並べた形に似ているので、ヘリンボーンと呼ばれています。
日本では杉の葉っぱに似ているため、杉綾とも
その柄はハリスツイードの代表であり定番中の定番となっています。
中でもグレー系統のヘリンボーンは1番ハリスツイードらしい生地です。
名作インディージョーンズでハリソン・フォードもツイードジャケットを着ていますね。
歴史あるタータンチェック柄のツイードジャケット
タータンチェックはスコットランドに住んでいたケルト民族が、一族一族を他と区別する為に配色や柄を変えて、家を表す模様だったんです
日本で言うと「家紋」みたいなモノで色んな所で役割を担っていました。
良く見るタータンチェックと言えば赤紺のロイヤルスチュアートタータンでしょうか。
パイプのような楽器隊が身に付けている、これはスコットランドの王族や国民を表しているタータンチェックです。
自分のデザインした柄を登記所に登録し許可が降りれば、自分だけのタータンを作る事が出来るんです
ちなみに伊勢丹の紙袋も、このタータン登記所に登録してあるんですよ。
今年の秋冬はタータンチェック柄に注目し、自分好みの柄を見つけ、ハリスツイードジャケットを仕立ててみてはいかがでしょうか?
弱撥水性のあるハリスツイードはカジュアルジャケットやコートに最適
スコットランドの北西に生息しているチェビエット種という羊の太い原毛を使って手織りされるハリスツイード。
通常はウールに含まれている油抜きをするのですが、ハリスは原始的な手紡ぎなので、こういった一連の作業はありません。
こうして織られた生地は原毛に含まれる油分が残っているので、仕立てたモノは弱い撥水性を保ちます。
アウトドア向けのカジュアルジャケットやコートに適している理由の1つであります。
ハリスツイード発症の地である英国で開催される競馬の祭典で、過去に驚くべき競走馬が現れたのです!
なんと本格的なハリスツイードで仕立てたスーツを着用した競走馬がお披露目されたのです。
観客にもツイードスーツを着用している人が多く、競走馬のスーツ姿に、大喜びした。
ハリスツイードの豊富で魅力的な色柄
19世紀中頃の英国では産業革命が起こり華々しい時に、スコットランドはずれのハリス島ではまだ恩恵を受けられていなかった。
その頃ハリス島ではスコットランド、地元の人達にウールの着物を主に作っていた。
この島の領主であるダンモア婦人がタータン柄をツイードでハリス島の職人にコピーさせ、ハリスツイードを産業として成り立たせる為に、奮闘した。
始め、柄物は少なく単色の生地が主流でしたが、時代が進むと、様々な色柄が生産されるようになった。
ヘリンボーン、ガンクラブチェック、ウィンドウペーン、タータンチェックなど豊富な色柄が秋冬のファッションを楽しませてくれます。
冬のジャケパンはツイードジャケットを着こなそう
雨や雪が非常に多い地域であるイギリス(スコットランド)で生まれたハリスツイードは、今の時期にうってつけの生地。
温かみのあるジャケパンスタイルを目指すには、ツイードジャケットがオススメです。
風合いのあるデニム生地はツイードの素材感と相性が良く、ボトムスにもってくるとまとまっているジャケパンスタイルになります。
程よく色落ちしたジーンズは、ツイードのヴィンテージ感とマッチし、カジュアルさや野趣さが増す。
拘りのツイードジャケットと質感の良いフランネルスラックスやコーデュロイスラックスと組み合わせれば、大人のジャケパンスタイルが完成します。
独特な風合いのツイードなので、色んな合わせ方があり、応用範囲が広く、お洒落好きを楽しま悩ませる生地なのかもしれません。
ハリスツイードを3揃えでオーダーする
寒い日が続く今日この頃ですが、こういう時に暖かみのあるツイードで身を包みたくなる。
スリーピース・スーツであれば、スーツにコート有り、いやそれ以上の防寒をする事が出来ます。
これにマフラーと手袋を合わせれば真冬の防寒対策を完璧でしょう。
ツイード生地のマフラー等の小物もありますし、統一感のあるお洒落も楽しめる。
「スーツ」というモノが生まれた時、元祖はスリーピース・スーツでイギリス人貴族の嗜みとされ、ツーピース・スーツは存在していなかった。
ちなみに映画シャーロックホームズのワトソン医師はハリスツイードのスリーピース・スーツを着用しています。
ワトソン医師役のジュード・ロウはそれまであまり着ていなかったツイード生地のファンになったそうです。
ジュード・ロウはファッショニスタとして知られているようだ。
ツイードジャケットにステッチを入れる
ツイードの粗い生地にステッチを入れる場合にはコバ(端)よりも5mmなど内側に入れた方が目立ってカジュアル感が増す。
ステッチはデザイン性だけではなく、ジャケットの型崩れを防ぐ効果もあるので、重要と言える。
ダブルステッチは、ツイードのような粗い生地でもインパクトを残す事が出来るデザインでしょう。
ミシンステッチとAMFステッチが主流で
手縫いで入れたようなAMFステッチの方が時間も掛かりオーダーらしさがあるので、高級仕立てに使われる事が多い。
AMFとは元々ボーリングの機械で有名な米国の会社だったが、ハンドステッチミシンを開発した。
それまで手作業だったが、ミシンを使って手縫い風のステッチを入れる事が出来るようになり、オーダースーツ業界を発展させた。
ちなみにこのミシンは当時2000万円したという。