寒い日が続く今日この頃ですが、こういう時に暖かみのあるツイードで身を包みたくなる。
スリーピース・スーツであれば、スーツにコート有り、いやそれ以上の防寒をする事が出来ます。
これにマフラーと手袋を合わせれば真冬の防寒対策を完璧でしょう。
ツイード生地のマフラー等の小物もありますし、統一感のあるお洒落も楽しめる。
「スーツ」というモノが生まれた時、元祖はスリーピース・スーツでイギリス人貴族の嗜みとされ、ツーピース・スーツは存在していなかった。
ちなみに映画シャーロックホームズのワトソン医師はハリスツイードのスリーピース・スーツを着用しています。
ワトソン医師役のジュード・ロウはそれまであまり着ていなかったツイード生地のファンになったそうです。
ジュード・ロウはファッショニスタとして知られているようだ。
「ハリスツイード」カテゴリーアーカイブ
日本とハリスツイードの関係は大正時代から
2011年にハリスツイードは100周年を向かえ、限定の黒い生地ネームが作られ日本でも話題になりました。
ハリスツイードと日本の歴史を遡れば古く何と大正時代から関わりがあったのです。
その頃の文人が英国紳士のライフスタイルに憧れ、日本橋のショップにツイード生地を輸入するように働きかけた事が始まり。
なんでも機械化や自動化してしまう現代では珍しく、今でも足踏み式の機械で作っているのです。
また、ウールの選別も手作業で行ったり細かな規定が決められているのです。
ハリスツイードの素朴さ・ヴィンテージ感はそういった手法で作られているから。
この生地を作る職人の数は少なく、
さらに平均年齢が65歳で将来ハリスツイードの伝統を守り受け継いでくれる人材が不足しているそうです。
このような背景があるハリスツイードに愛着が沸いてくるでしょう。
ハリスツイードの多彩な色柄
秋冬ジャケットの定番になっているハリスツイードは、本当に色や柄が豊富で生地を見ているだけ楽しくなってきます。
グレーのヘリンボーンなどシックな色合いの生地が一般的だが、オリジナルのパターンは数千以上あると言われています。
その多彩な色柄は、ハリスツイードの産地であるスコットランド西岸にある、アウター・へブリーズ諸島の自然から生まれたのです。
海・空・土・岩・花・草木・山・川などの色がデザインの元になっていて、この島ならではという価値を高めています。
柄もタータンチェック、ヘリンボーン、ウィンドーペーン、カラーブレイド、ガンクラブチェックなど
このような色と柄の組み合わせで、ハリスツイードが生まれるのです。
生地選びの際に悩むのも仕方ないのでしょうか。
非常に歴史が深く、ヴィンテージなハリスツイードはコレクターやファンが多く、人々を魅了し続けています。
1940年代は単色系の生地が主流で、柄物は少なかったので、現在では非常に希少となっています。
年代毎に記事ネームが異なり、ハリスツイード100周年記念の限定生地ネームなんてモノもありますね。
厚手で暖かいだけではなく、耐久性が高く、ヨーロッパ諸国では親子三代で受け継いで着ると言われるほど長持ちする生地なのです。
お気に入りのジャケットはやはり長く着用したいですからね。
ハリスツイードで仕立てるレディースジャケットにおススメデザイン
ハリスツイードを代表とするツイード服地は、本来作業用に着用されていたということから、丈夫さ、耐久性も大事。生地の手触りはカタメなものが多いのですが、その柄にはレディース用のジャケット柄としてもおススメな色柄が豊富です。
オーソドックスな杉綾や千鳥格子、ガンクラブチェックなど古典柄も、現代的な感覚を取り入れミックス調の数種の糸で織り上げられた優しい色合い、ファンシーな色がらもあり、こういった色柄のものは、特にレディース用ハリスツイードジャケットには向いています。。
レディースジャケットのような女性らしいフォルムには、生地が厚くモコモコした感じのハリスツイード生地は、やさしく、また丈夫な長持ちする素材であるということから、好感度もアップしてしまいそう。メンズのハリスツイードジャケットにはおなじみの、ヘビーデューティーなアウトポケット、なかにはマチ付き、フタ付き、プリーツ付きのポケットデザインよりは、ごく普通にフタ付きポケットのデザインを取り入れ、ワークウエアっぽく着るよりは、普通のジャケットとして着るのが良いと思います。。
スエードタッチなエクセーヌは肌触りもよく、素朴なハリスツイード生地にセンス良いアクセントとなってくれるので、衿タブやエルボーパッチに使うのはとても良いと思います。。
ハリスツイードジャケットのアフターケアについて
ハリスツイードは長くご愛用いただくことができる服地のため、より良い状態でご着用いただくために、日々日常のアフターケアについての知識は必要不可欠。知っていればハリスツイードジャケットについてのご愛着度も増してしまいます。
オーソドックスな色柄が多いので、品質が高いことはもちろんなのですが、良い状態を保つことはご着用時のジャケット価値をより高いものに押し上げてくれそうです。
よくお問い合わせいただくのはクリーニングの回数。ハリスツイードも天然の羊毛から製織されたウール地ですので、生地そのものに油分があり、これがクリーニングばかりしていると抜けてしまいパサパサになり、ジャケットそのものにもあまり良くありません。
そのシーズンのご着用回数にもよると思うのですが、個人的にはシーズン終わりに1回程度が良いような気がします。
また、日々のブラッシングも強すぎるとハリスツイードのような紡毛織物にはありがちな毛玉の原因となりますので、柔らかい豚毛で作られたブラシなどで弱めに、ほこりやごみを落とす程度のブラッシングが理想的。毎日着るのでは、いくら丈夫なハリスツイードも傷みが早いのは当然のことなので、やはり他のスーツやジャケットと同様、休ませながら着用するというのも、アフターケアを含めたハリスツイードジャケットと長く付き合う方法だと思います。
無地柄で仕立てるハリスツイードスーツ
ハリスツイードというと、ヘリンボーン(杉綾織り)やハウンドトゥース(千鳥格子)、ガンクラブチェックのオーソドックスな古典柄を色変わりやミックス調で素朴に織り上げたツイード生地といったイメージが強く、やはり定番の一番人気のハリスツイードといえば、チャコールグレーやミディアムグレーのヘリンボーン柄。ハリスツイードジャケットを1着持ちたいとお考えの方なら、まずこれをおいてほかにはありません。
無地柄のハリスツイード生地というのも、毎年必ずラインナップされるもので、年々色鮮やかに赤やオレンジ、イエローなどの色を見ますが、ハリスツイードの生地を暖かくお過ごしいただくツイードスーツとしてお仕事用にご着用いただく場合には、黒やグレー、ネイビーといったビジネスにはおなじみの色をお選びにいただく方が多いようです。。
どうしてもカジュアルジャケットとしてのご着用が多いヘリンボーンや千鳥格子の生地柄では、カジュアルの延長線上のようなイメージが強くなってしまい、カタメなお仕事には不向きなところがあるかも知れません。
このほか、スコットランドの民族柄となるタータンチェックも数多くの種類を見ることができ、なかでもブラックウォッチタータンはその代表的な色柄。スコットランドでは単にタータン、アメリカではプラッドとも呼ばれるそうです。
今年も人気のあるハリスツイード
常に根強い人気のあるハリスツイード。ツイード生地のなかでもその知名度は最も高く、初めてツイード生地に手を伸ばそうかというオーダースーツ好きの方なら、ご検討服地のなかに必ずあげられる生地ブランドです。
2011年にハリスツイード協会という、ハリスツイード生地の商業化に向けて発足された検査機関が100周年を迎え、さらにその注目度が増し、セレクトショップのコラボ商品をはじめ、小物類にいたるまで、このハリスツイードを使って作られているファッションアイテムは数も多くなっていますが、もちろんカスタムオーダー用の生地としても提供されている、ハリスツイード生地は、既成アイテムと比べるとその選べる生地柄もとても多いため、シルエット、寸法、デザインだけでなく、ほしい色柄を選びたいというお気持ちから、このハリスツイードでお仕立ていただくオーダーアイテムをご注文いただく方が増えてきているように思います。
ジャケットが定番とお考えになる方が多いハリスツイード生地は、ブルーデニムとの相性が良いというコーディネートの選択肢がまず、あることがテーラードなジャケットとなるハリスツイードジャケットが若い方にも、ご年配の方にも選ばれやすい理由となっているのではと思います。大人しい素朴な色使いなのに、どっしりとした存在感が、控えめにファッション性の高さを主張してくれるので、オーソドックスな色柄を1~2枚もっているととても便利に使えます。
ハリスツイードでノーフォークジャケット
ノーフォークジャケットは、19世紀後半に男性が狩猟用に使うスポーティーなジャケットとして着用していたもので、原則としてニッカボッカと一緒にあわせられます。
素材は厚手なウールで作られることが多く、狩猟用というアウトドアなシーンで着用されるジャケットのため、丈夫なことが理想的。ハリスツイードのような労働着から普及した暖かで丈夫さが売りな服地は最適な素材といえます。
ノーフォークジャケットの特徴的なところは、背部分から前裾またはポケット程度の位置まで付けられるボックスプリーツ。動きやすくまちのような役目をする機能的なオプションで、現代では、ボーリング用に着用されるブルゾンの背部分に入れられているアクションプリーツのほか、作業着にも動きやすい機能的なという点から取り入れられているものも多いです。
ノーフォークジャケットに合わせられるニッカボッカもゆったりした腰まわりと、ひざ下丈程度の運動しやすい作りとなっています。その仕立てられるデザインは、クラシックを楽しむために、装飾的に付けられる腰位置のベルトや、パンツの裾位置を固定するために使われる尾錠に代表されています。
ノーフォークジャケットの由来は、イギリスの地方の州名からという説と、実在したノーフォーク公爵からとられたもの。
ニッカボッカをツイードでオーダーする
ニッカボッカというと、19世紀後半から20世紀前半にかけてスポーツ用、とくに上流階級の人たちが着用したゴルフ用のズボンがイメージされます。ニッカボッカのシルエットは全体にゆったりとしており、長さはヒザ下丈程度、裾にはギャザーがとられており、裾口を釦や尾錠などでしっかり固定する形は、当時の衣服としては動きやすく、機能的なデザイン。
このニッカボッカが作られる素材は、やはり暖かで丈夫という服地であることが必須の条件で、漁師の作業服として愛用されていたことから始まるハリスツイードなどのカントリーツイードは、耐久性のある羊毛、加工工程を経て作られるため、最適の素材です。
このニッカボッカは、またツイードジャケットに組み合わせるズボンとして、ちょうどこの10月に日本で行われるツイードランにも必須のアイテム。
目付けが重く、厚地で、粗い織りの生地感、堅めの手触りで仕立てる、ツイードジャケット+ニッカボッカ、ベスト。色合いは素朴、織り柄はオーソドックスなクラシックパターンが多く、ヘリンボーンやガンクラブチェック、シェパードチェック、ホームスパン等というのがその代表的なもの。丈夫な素材のため、長くご着用いただくことができるというのも、このツイード服地の良いところです。。
ハリスツイードで仕立てるニッカボッカはオーダースーツ Pitty Savile Rowで、オーダーが可です。
ツイードベストのデザイン
ニットのベストなどというと学校の先生がスーツの中衣として寒い校舎の中で着る防寒着、グレーやネイビーの地味なスーツ色の差し色として、奥さんが若々しさを演出してくれているようなアイテムを勝手にイメージしてしまう。きっと、あまりおしゃれなイメージは浮かばないアイテムがニットベストということなんだと思います。
ハリスツイードやドネガルツイードなど生地そのものにボリューム感があるアイテムでは、一般的にハリスツイードジャケットを仕立てる以外に、帽子や小物類などを市販品として販売しているショップもあるぐらい。実際、色柄も素朴でありながら惹かれるところが多い、ツイード服地のクラシック柄は、ベストにしてもその存在感は大きなものとなるはずです。
とにかく暖かで知られているハリスツイードなどツイード生地なので、ベストとしても暖かのは間違いありませんが、ベストにもいろいろな形、そして胸ポケット、腰ポケットなど種類も豊富。ビジネススーツに合わせるベストなら胸ポケットなしも、これをジャケットデザインなどと同様アウトポケットにしたり、フタ付きポケットにしたり、腰ポケットも同じデザインのものを付けると落ち着きがいいです。
その他、ダブルベスト、シングルで衿付きベスト(ラペルドベスト)など、秋冬のジレパンファッションという楽しみ方もありそうです。