「ツイードでオーダー」カテゴリーアーカイブ

ツイード地でオーダーコート

だんだん気候が変わり始め、朝と夜では気温の差を感じますね。
秋風が吹くようになり、そろそろ衣替えが近づいて頃でしょうか。
防寒着として暖かく膝付近まで包み込んでくれるツイードのコートは、欠かせないファッションアイテムですよね。
一般的なのは、チェスターフィールドコートやステンカラーコートと言われるデザインでしょうか。
チェスターコートはウエストをやや絞った上品でドレッシーな雰囲気、ステンカラーコートは第1釦を外しても掛けても着られるようになった二重衿のコート。
「ティファニーで朝食を」のジョージ・ペパードも都会で着こなす、大人の男を表現出来るツイードが恋しい季節になりました
ツイード地などの厚手の生地で冬本番をを乗り切りましょう!
カシミヤの繊細さとは違う、肉厚で粗い手触りと自然な風合いがあり、
丈夫で耐久性が高いので長い年月ご愛用して頂く事も出来て、着続ける事で出てくる味も魅力的なのです。
またツイードとしては軽めなライトツイードは、暖冬傾向にある気候と肉厚なコートは要らないという方に合っている。
スポーティに羽織るような雰囲気ながら、紡毛なので空気を含んでくれるので、軽い割にも暖かさがある。

ツイードで仕立てるトレンチ型ジャケット

トレンチコートといえば、コットンギャバジンやツイルなどの防水素材で仕立てられる現代的コートの代表的なコートデザイン。このトレンチコートのデザインは、第一次世界大戦時のイギリス陸軍が塹壕(トレンチ)戦用に採用したことに由来するもののため、肩章(エポーレット)、胸に付けられるストームストラップ、ケープバック、バックル付きのベルト、袖口のストラップなど機能的にできています。
オーダーだから選べるトレンチコートの生地素材に、ハリスツイードなどツイード生地というのも選択肢のひとつです。
機能性よりもファッション性と防寒性を重視した、通勤用や少し着丈を短めに仕立てるトレンチジャケットと言われるようなものも、本格トレンチのテイストを残しているので、男性用ツイードジャケットとして、また女性用ならマニッシュっぽく仕立てるジャケットアイテムとしておススメです。
ツイードなどハリスツイードは自然に羊毛がもつ油分での撥水性ぐらいしかないので、防水性重視といったご着用には不向きなところですが、秋冬シーズンにご着用いただくアウターとしての優れた防寒性、そして耐久性、またとても人気の高いハリスツイードで仕立てるトレンチというところがファッション好きにはたまらない組み合わせですね。。

オッドベストにおススメなツイード生地の色柄

オッドベストというのは、スリーピーススーツのようにスーツと共生地で仕立てるベストと違い、オーダーでいうならベストだけを単品で仕立てる、ベストのみ存在するオーダーベストのことになります。
ベストはウエストコートなどとも呼ばれ、英国調スーツスタイルが高い人気を持つここ数年は、スーツもベスト付きのスリーピーススーツでお仕立ていただく方が多くなってきたとともに、クールビズもあまり聞かなくなりましたが、シャツ+パンツで過ごす時間が増えて来たことから、そのトップスとしてジャケットでないプラスワンファッションのアイテムが袖なし胴衣といわれる、動きやすく気軽に羽織れるベストがオッドベストとして選ばれているのではと思います。
秋冬シーズンに着るツイード素材をオッドベストと考えると、その色柄にはとても適したものが多く、またハリスツイードをはじめとして防寒性に優れた素材でもあるので、いわゆる「ちゃんちゃんこ」的な機能性も忘れてはなりません。
日本名「杉綾」と言われる「ヘリンボーン」、千鳥格子と言われる「ハウンドトゥース」、千鳥格子の複合色柄となる「ガンクラブチェック」、窓枠格子と言われる「ウィンドウペーン」、無地でもハリスツイードで仕立てたベストは存在感があっておススメです。
素朴で年齢を問わないですし、若い方が着ても良い印象しか相手に与えません。

成人式にツイードで仕立てるスリーピーススーツ

オーダースーツ店を営んでいるこのワードプレスの管理人は、ネットなどでもご注文をいただいたり、自店にご来店いただいて、スーツを仕立てていただいています。
今でこそ仕立てやすい価格でのオーダーが浸透しつつあるのですが、おそらく10数年ぐらい前までは、国産生地でも仕立てても、1着のスーツとしてはなかなかに高額で、名前の通った舶来生地ならごく一部の方しか袖を通せないようなものだったと思います。
ここ数年は、安いものでは3万円ぐらいから仕立てられるスーツのご案内など、それこそネットを通してよく知られるようになったためか、若い方を中心に、特徴のある生地で、ご自分のしたいスタイルでのオーダーというのが、サンプル見本や、ご自分採寸などでもよくいただくようになりました。
成人式は・・と、過去のご注文履歴などを思い出してみると、だいたいがご成人者の親御さんが、当店のお客様で、そのお子様のご成人祝いにというケースがほとんと、ご本人が一人でご来店ということはまずなかったように記憶しています。
今年は、どういうわけか、ハリスツイードを使ったスリーピーススーツというご注文が多く、1月初旬の寒い時期なので、厚手で暖かなハリスツイードを使い、正式であらたまったイベントなので、ベスト付きのスリーピースということなのだと思います。。
当店ごときの小さなショップで、3名もというと、どこか大手雑誌でそんな記事でも掲載されたのか、と思ってしまいました。
お一人は、明るめブルーのヘリンボーン、ブラックウォッチで2ピースとライトグレーでベストを仕立てる別生地仕立てのスリーピース、ハリスツイードでは王道的なミディアムグレーのヘリンボーン使用。ハリスツイードのような生地で作っておくと、成人式の後にもスーツで着なくとも、パンツやジャケット、ベストと着回しを楽しめそうですね。。

ツイードスラックスには総裏仕立てもあります

毛織物の生地表面が堅めで、ゴワつき感があり丈夫で長持ちというのが、ハリスツイード、アイリッシュツイード、ドネガルツイードなどざっくりツイード服地の特徴。
カシミアのような繊細で細い糸で織られた優しい織り上がりとはまったく異なり、太めで強い糸で織られているツイードは、ジャケットやコートに適した生地といえると思うのですが、その丈夫さからまた暖かさからボトムスとしてのオーダーも多いです。
特にここ数年のツイード人気、やはりツイードランというようなイベントがその効を奏している結果か、もしくは、春夏シーズンにスラックス中心なクールビズのお仕事環境からの反動なのではないかと、オーダースーツ店の店主は考えます。
こういったゴワ付き感が特徴的なツイード服地のジャケットには、より暖かさを得るためにまた、すべりを良くするために総裏仕立てをお選びいただくことも多いのですが、スラックスにも総裏仕立てというものがあることをご存知でない方は多いと思います。
通常、オーダースラックスにはヒザ裏と呼ばれるスラックスの前身部分に、サベリといわれる布地が付けられており、ジーンズや既製のカジュアルパンツなどには少ないものですが、これがあることで、動き・摩擦の激しいひざ部分の動きをサポートし、活動しやすくしてくれるというのが役目です。
このスラックスでご指定いただくことができる総裏仕立ては、動きやすくするとともに、ハリスツイードなどで仕立てるスラックスの場合には、ご着用感を増すこともできるオプション。

ツイードで半コート

ツイードはざっくり感のある服地、その繊維の中に多くの空気を取り込むことで、カシミアほどの暖かさをもち、これからの秋冬シーズンに欠かせない防寒用には最適。
いまどき流行の短い着丈で、しかもタイトなシルエットで作るのもかっこ良さそうですが、寒い時期には腰まわりや、できたら太ももぐらいの位置まで覆ってくれる程度の長さのロングジャケット、半コート的なツイードアイテムがあれば、見た目も着ていても暖か。
コートやジャケットの着丈の長さには、とても多くの名前が付けられており、ハーフ丈にはフィンガーチップレングス、少し長めだとスリークォーターレングス、床裾ぎりぎりまでの長さを持つものには、マキシレングスや、そのままフロアレングスなど。
ハリスツイードをはじめ、ドネガルツイードなどは、けっこう目付けもしっかりしていて生地としては重いほうなので、あまり長めのものよりは、個人的にはせいぜいがハーフ丈、いわゆる半コートといわれるぐらいの長さのものがおススメ。
肩、袖が一体となったラグランや、チェスターコートのようなセットインなど、ご希望のコートイメージでお仕立ていただけます。特に車で移動することが多い方には、このハーフ丈のコートは、車の乗り降りも楽というところからも、人気のアイテム。アンコン仕立てで作るスポルベリーノ仕立てというのも、選択肢のひとつです。

カントリーツイードで仕立てる破れないスラックス

ツイードジャケットに合わせるスラックスの定番は、おしゃれな人ならキャバルリーツイルやモールスキンをあげる人が多いはず。つぎにはフランネルやコーデュロイで仕立てたスラックスというのも良く合わせるコーディネートです。
ハリスツイードやカントリーツイードの有名ブランドポーター&ハーディングで織られるツイード服地はとにかく耐久性があり丈夫なもので、ハリスツイードなどをはじめとしてこれらツイード服地は、防寒用の労働着、作業着からその便利さ暖かさが高く評価され、多くの人に広まったものなので、その機能的な一面は誰もが認めるところです。
実際のところ、多くのより薄く丈夫で、軽くしかも耐久性もある素材という点のみを重視して、一番適した素材を探すとすれば、ツイード服地よりも適した服地はあると思うのですが、やはりハリスツイードをはじめ、アイリッシュツイードなど、野趣あるざっくりした風合い、クラシックな感覚を贅沢に味わえるというのが、ツイード生地の良いところなのでは・・と思います。
破れないスラックスといっても、普通のウール生地でもまず破れた経験がないのですが、強いチェビオット種の羊毛を使用し、ウールに丈夫さ堅さを加える工程を経て製織されたツイード服地で仕立てられたスラックスは、風合い、ファッション性、機能性すべてを満足させてくれる、秋冬シーズン最強のオーダースラックス。
国産高級服地から選ぶとするなら、御幸毛織のジャケット&トラウザーズがおススメです!!

要尺が悩ましいツイードジャケットにおなじみのパッチポケット

ハリスツイードなどのツイードジャケットでなくとも、カジュアルらしい雰囲気を出したいジャケットのポケットには、ビジネススーツっぽい胸ポケットハコ、腰ポケットフタ付きポケットに対して、圧倒的に人気があるのがこのパッチポケット。いわゆる貼り付けられたポケットという意味でパッチポケットと言われるのですが、切り込みを入れ中側に袋布が付けられる一般のフタ付きポケットに対して、外側に貼り付けられるという意味で、アウトポケットともいわれるもの。
本来のお仕事用として使われていた作業用、労働用アイテムとしては、道具入れなどの目的からフタがついて釦止めだったり、アコーディオンポケットのように脇・下にマチが付いており、前面にはプリーツを入れたりしてより多くのものを便利に入れることができるようになっているタイプもあるのだと思いますが、現在着用されるカントリーツイードのジャケットはなーんちゃってのため、ポケットに物を入れることはまずなく、多くのファッション誌やファッションサイトでも、アウトポケットに物を入れることはシルエットが崩れてしまうことになるため、おススメできないとしています。
オーダースーツショップ的には、このアウトポケット。とても生地の要尺が必要になるので悩ましいところなのです。あのポケットの形を見ていただくとご理解いただけると思うのですが、なかなかの大きさです。切りポケットだと、フタ程度のところが・・というところですね。。また、ハリスツイードをはじめ、カントリーツイードのジャケット用生地価格は、なかなか高価なもの。頭が痛いところです。

トラッドなタータン柄ツイード

タータンチェックの定義はと言われるとなかなか適当な言葉が見つからず、なんとなくグリーンと黒の格子柄が規則的に並び、その格子柄を大きく囲むようにプレイドと言われる大格子柄があるイメージ。イギリスのバッキンガム宮殿の衛兵のはく衣装が、それでブラックウォッチタータンが、まず頭に浮かぶタータンチェックです。
このタータンチェックと、今がまだ夏なのでコットンで作られることが多いマドラスチェックとの違いについてもまた難しいところで、マドラスチェックのほうが、規則的な格子でなく色使いも明るめで・・、というところだろうか。
この秋冬シーズンに新入荷したハリスツイードのジャケット生地の中には、このタータンチェックと言われるブラックウォッチ以外、赤やオレンジ、黄色などとかなりカラフルな色使いで織り上げられたタータン柄のツイード生地が目に付きます。もちろん、ハリスツイードといえば、ジャケットとなるように、こういった少しハデ目なタータン柄ツイードの生地でジャケットをオーダーもいいと思うのですが、挿し色的なオッドベストも、全体的に落ち着いたトーンのものが多く、素朴で、見た目もざっくり感があり野趣ある風合いのカタメの服地といわれるハリスツイードジャケットにプラスする同素材アイテムとして、ベストがとても人気があることを考えると、頭の隅に入れておきたい2014~15年秋冬のコーディネートですね^^

2014年のツイードジャケット傾向

オーダースーツ店の店頭で売れ筋のツイード生地、特に当店はハリスツイードとマギードネガルという服地ブランドのドニゴールツイードをメインに扱っているため、これらツイード生地の中でもヘビーツイード的な服地で仕立てるツイードジャケット、もしくはツイードスーツ、ツイードベストのヒット傾向をご案内。
やはり一番足が早く売り切れてしまうのが、ハリスツイードの定番中の定番とも言えるグレー系のヘリンボーン(杉綾)。毎シーズンのハリスツイードラインナップに見ない年はないぐらい。当然、需要の多い生地柄は服地メーカーとしてもより多く奥行きも深く、用意してあるはずなのですが、とにかくなくなるのが早いですね。色はミディアムグレー、次にチャコールグレー、秋冬シーズンということからか明るめグレーは比較的残っていました。明るめなツイードも案外増えてきたところも。これはリントンツイード
ジャケットのシルエットデザインは、春夏シーズンの軽く着心地良く、楽に羽織りたいというカジュアル化の傾向から、とにかくアンコンジャケットが人気。それは最も寒い時期に用意しておきたいハリスツイードやドネガルツイードにも顕著に見られる傾向で、さすがに裏地さえ付けない大見返し(広見返し)でという、そこまでの軽さはなかったですが、一般的なレギュラースーツでも、「肩パッドを薄くして、抜いてほしい」などご要望はアンコンストラクティブなお気軽ジャケットでした。